
この記事でわかること
- 2024年の初婚のうち30歳以上は夫46.4%・妻38.5%。「30代だから無理」は統計上成り立ちません
- IBJ成婚白書では成婚年齢のピークが女性30歳・男性34歳。相談所データの中心層は30代です
- 「手遅れ」は結婚・子ども・条件の3つに分解でき、本当に期限があるのは子どもの1つだけ
- お見合い11回・交際約4か月・在籍8〜9か月という実データを、1年で決める設計の点検目安として使います
30代で婚活を始めるのは手遅れではありません。2024年の初婚のうち、夫は46.4%、妻は38.5%が30歳以上です(厚生労働省 人口動態統計)。つまり初婚の4割前後が30代以降に結婚しています。ただし「手遅れ」と感じる不安の中に、本当に期限のあるものが1つだけ混ざっています。そこを見分けるのが、この記事の目的です。
はじめに立場を明かしておきます。この記事を書いているのは、IBJ(日本結婚相談所連盟)加盟の結婚相談所を運営している当事者です。記事の末尾に自社の無料相談への案内があります。そのうえで、都合の悪い数字も含めて書くようにしています。読むときはその前提で受け取ってください。
この記事は、結婚相談所での婚活を考えている30代の男女に向けて書いています。扱う範囲は、①公的統計から見た30代の立ち位置、②「手遅れ」という不安を3つに分解する考え方、③統計では消えない焦りの正体、④男女それぞれの本当の期限、⑤お見合い・仮交際の実データからの1年逆算、⑥30代後半に限った具体策、⑦費用と、続けるか手段を変えるかの判断基準です。アプリやパーティーの使い方には踏み込みません。
先に用語を3つだけ整理します。結婚相談所での婚活はお見合い(紹介を受けて1回会う)→仮交際(複数の相手と同時に会える段階)→真剣交際(1人に絞る段階)→成婚(結婚の意思が固まり退会する段階)という順に進みます。この記事の数字は、すべてこの段階を前提にしています。
この記事は結婚相談所の現役カウンセラー「さかとく」が書いています
IBJ加盟相談所で今も数十名の会員を直接担当する現場経験をもとに、一般論ではなく「実際どうすればいいか」をお伝えします。
初婚の4割が30歳以上|数字で見る30代の立ち位置
まず、感情を一度脇に置いて数字だけを見ます。
| 項目 | 数値 | 出典 |
|---|---|---|
| 平均初婚年齢(2024年) | 夫31.1歳/妻29.8歳 | 厚生労働省 人口動態統計 |
| 初婚のうち30歳以上の割合(2024年) | 夫46.4%/妻38.5% | 同上 |
| 50歳時未婚率 | 男性約3割/女性約2割 | 国勢調査をもとに算出された推計値(国立社会保障・人口問題研究所) |
| 18〜34歳未婚者で交際相手がいない割合 | 男性72.2%/女性64.2% | 第16回出生動向基本調査(2021年) |
平均初婚年齢が夫31.1歳ということは、男性は平均値そのものが30代に入っているということです。女性の29.8歳も、分布で見れば30歳前後が山の中心で、その右側に長い裾が伸びています。平均だけ見て「自分は平均より上だから遅い」と判断するのは、分布の形を見落とした読み方になります。
もう1つ、見落とされやすい数字があります。18〜34歳の未婚者のうち、交際相手がいない人が男性72.2%・女性64.2%(出生動向基本調査)。未婚率の高さは「ライバルが多い」ことの証明にはなりません。未婚者の多くは、そもそも婚活市場に出てきていないのが実態です。恋愛から距離を置いている層が相当いることは、同調査の交際状況の設問からも読み取れます(設問ごとに定義が異なるため、ここでは割合の引用は控えます)。
相談所の現場でも、「周りはみんな結婚している」とおっしゃる方に状況を伺うと、比べている相手が職場やSNSの数人に限られているケースをよく見ます。手遅れ感の出どころは統計ではなく、観測範囲の狭さであることが少なくありません(統計値ではなく、面談での傾向です)。
相談所データでは30代が成婚の中心層
次に、結婚相談所側のデータを見ます。
IBJ(日本結婚相談所連盟)が公表している成婚白書では、成婚年齢のピークは女性30歳・男性34歳、代表的な成婚者像は男性35歳・女性33歳とされています(2025年版/成婚者19,112名)。2万人規模のデータで中心にいるのは30代だというのが、まず押さえておきたい点です。
年齢別の成婚率についても数値が出回っています(男性30〜34歳49.0%・35〜39歳46.2%、女性30〜34歳35.8%・35〜39歳30.3%など)。ただし、これらは加盟相談所の解説記事を経由して確認した二次情報で、事業者の自社集計です。「成婚率」の分母が入会者ベースか在籍者ベースか、単年度か累計かも公表資料からは特定できていません。定義の分からない率を「どの年代より高い」と比較するのは不適切なので、本記事ではこの数値を優劣の根拠としては使いません。参考値として、30代前半から後半への変化は男性で数ポイント、女性でより大きめ、という傾向を示す程度にとどめます。
はっきり言えるのは、成婚年齢の分布そのものが30代に寄っているという一点です。「30代になった瞬間に崖がある」という図式は、少なくとも相談所のデータからは読み取れません。もちろん母集団は結婚への意思が固まって入会した人に限られるため、婚活市場全体の確率としては読めませんし、結果を保証するものでもありません。

「手遅れ」は3つに分解できる:本当に期限があるのは1つだけ
ここが、この記事でいちばんお伝えしたい部分です。
「手遅れかもしれない」という不安は、実は別々の3つが混ざっています。分けずに抱えているから、漠然と重くなるのです。
- 結婚できないのではないかという不安
- 子どもを持てないのではないかという不安
- 希望する条件の人と結婚できないのではないかという不安
①は、30代ではほぼ崩れます。初婚の4割前後が30歳以上(厚労省)、相談所の成婚年齢の中心も30代。数字の上で「30代だから結婚できない」とは言えません。
②だけが、生物学的な期限を持つ項目です。ここは後述します。
③は期限ではなく、選び方と優先順位の問題です。年齢とともに難しくなる条件もありますが、それは「手遅れ」ではなく「どれを優先するか」の判断に変わったという話です。
❌「もう30代後半だから手遅れですよね」
⭕「子どもを望むかどうかで、動き方を変えたいのですが」
この2つは同じ不安から出た言葉ですが、後者には答えられます。3つのどれが自分の不安の中心なのかを特定すると、やることが1つに決まります。
面談でも、まずこの切り分けから入ることが多いです。3つが混ざったままだと、条件を下げるべきか急ぐべきかが決まらないからです。自分の優先順位を整理したい方は、サイト内の婚活タイプ診断(10問・約3分)で現在の傾向を見てから相談に進むと、話が早くなります。
統計で安心しても消えない焦りの正体
ここまで数字を並べましたが、数字で納得しても焦りが消えない方がいます。むしろ、ここからが本題という方も多いでしょう。
焦りの正体は、たいてい統計の外側にあります。現場で繰り返し伺うのは、次の4つです。
- 親からの言葉:帰省のたびに話題にされる。悪意はないと分かっているぶん、言い返せない
- 同年代との比較:結婚式や出産の報告が続く時期は、自分だけ止まっているように見える
- 恋愛経験の少なさ:交際経験がほとんどないまま30代に入り、今から始めるのが怖い
- 自己評価:年収、容姿、仕事の状況。「選ばれる側として足りない」と感じている
この4つは、統計を見せても減りません。種類が違う不安だからです。ただ、扱い方はあります。
ここでは3番目について、現場で何度も見てきた類型を1つ書きます。複数の面談で共通して出てくるパターンをまとめたもので、特定の個人の事例ではありません。
30代半ば、交際経験がほとんどないまま仕事中心で来た方。入会面談ではまず「こんな年齢で経験もないのは、相手に失礼ではないか」という言い方をされます。お見合いが決まると、前日に長い質問リストを作ってこられることがよくあります。沈黙が怖いからです。実際に会うと、質問が多すぎて面接のようになり、仮交際に進まない。ここで「自分はやはり向いていない」と結論を出しそうになる。——よくある分岐点です。打ち手は単純で、質問を減らして「自分の話を3つ用意する」に切り替えるだけ。会話の主導権を手放すほうが、たいてい相手の反応は良くなります。経験の少なさが問題だったのではなく、準備の向きが逆だっただけ、という形に落ち着くことが多い。もちろん全員がこうなるわけではなく、個人差があります。
親からの言葉と同年代との比較については、情報の入口を一時的に狭めるのが現実的です。SNSを見る時間を減らす、帰省の頻度を変える。根本解決ではありませんが、判断力を削られずに済みます。自己評価については、プロフィールを他人に見てもらうのが早い。自分の評価と、紹介を受ける相手からの評価は、しばしばずれます。
男女それぞれの「本当の期限」を数字で確認する
②の子どもに関する期限は、感情ではなく医学データで扱うべき項目です。
女性側のデータ
日本産科婦人科学会のARTデータ(体外受精)をもとにしたクリニックの解説では、妊娠率は35歳で約4割、40歳で約3割、45歳で約1割、流産率は35歳で約2割、40歳で約3割とされています。ここで断っておくと、これは学会の原資料(ARTデータブック)を直接参照した数値ではなく、年次の特定もできていない二次情報です。傾向をつかむための概算として読んでください。また、体外受精での数値であり、自然妊娠の確率とは別の指標です。個人差も大きい領域です。
男性側のデータ(ここが上位記事に抜けている)
年齢の話になると女性だけが論じられがちですが、男性側のデータもあります。日本生殖医学会の生殖医療Q&Aでは、精子の質は34〜35歳頃から低下し、45歳以上の男性は25歳未満に比べて自然流産のリスクが約2倍(メタ解析)と説明されています。
「女性の年齢ばかり言われるのは不公平だ」という声は現場でも耳にします。実際、数字の上では男性側にも加齢の影響があり、それは女性が相手の年齢を考える材料にもなります。この点に触れている婚活記事はほとんどありません。
ここで1つ、世間でよく言われる話に異を唱えておきます。「30代後半の女性は年齢で足切りされるから、まず年齢を隠すように工夫すべき」という通説です。現場で見ている限り、これは逆効果になりやすい。相談所のプロフィールは年齢が必ず開示されますから、隠す余地はありません。それよりも、お見合い申し込みの段階で「子どもを望むか/望まないか」を早めに共有した方が、仮交際が前に進みやすい傾向があります。年齢で判断する相手と最初からすれ違わずに済むからです(統計値ではなく、面談を通じた実感です。個人差があります)。
なお、健康面や妊娠の可能性について具体的な見通しを知りたい場合は、記事の情報ではなく産婦人科・生殖医療の専門機関にご相談ください。検査で分かることも多く、不安の正体が数字で見えると判断しやすくなります。
お見合い11回・交際4か月から1年を逆算する
IBJの成婚白書には、行動量の実データがあります。
- 成婚者の平均お見合い回数は11回(非成婚者の約2.7倍)
- 交際期間は約4か月=124〜125日で決断(最多は90〜119日)
- 在籍期間の中央値は男性9.2か月・女性7.6か月
この数字の読み方には注意が必要です。成婚者の回数が多いのは、活動期間が長ければお見合い回数も自然に増えるという関係が含まれているからです。「11回会えば成婚する」という因果ではありません。言えるのは、会う数を確保できている人のほうが段階を前に進めている、という相関までです。逆に、回数が伸びていない場合は申し込みやプロフィールのどこかで止まっているサインとして使えます。目標ではなく、点検の目安として見てください。
そのうえで3つを並べると、30代の婚活は「1年で決める設計」にするとデータと整合することが分かります。週単位の目安に分解します。
| 時期 | やること | 目安 |
|---|---|---|
| 1〜4週目 | プロフィール作成・写真撮影・条件の優先順位づけ | 条件は「絶対3つ・できれば3つ」に分ける |
| 5〜16週目 | お見合いを重ねる期間 | 月2〜3件×4か月で合計8〜12件 |
| 9〜20週目 | 仮交際(お見合いと並行) | 同時に2〜3人が現実的な上限 |
| 21〜36週目 | 真剣交際〜結婚の意思確認 | 交際開始から約4か月で判断 |
| 37〜48週目 | 成婚退会・両家への挨拶 | 在籍8〜9か月が中央値の範囲 |
30代前半の方は、この逆算に沿って「会う数を確保する」ことが最優先です。準備に時間をかけすぎて最初の3か月が空く、というのが一番もったいない使い方になります。
この逆算が守れないときの代替案
仕事が忙しく、月2〜3件のお見合いが物理的に組めない方もいます。その場合は次の順で調整します。
第1案:件数を月1〜2件に落とし、期間を1年半に延ばす。総額は増えますが、1件ごとの準備は維持できます。
第2案:お見合いの時間帯・曜日を固定枠として先に押さえ、その枠に合う相手だけに申し込む。会える日程が合わない理由でのお断りを減らせます。
第3案:繁忙期を避けて活動開始時期そのものをずらす。中途半端に始めて止まるより、3か月遅らせた方が結果として早いことがあります。
35歳以降の動き方:前半と何を変えるか
検索して来られる方の多くは、ここが一番知りたい部分だと思います。30代後半は、前半と同じやり方の「量を増やす」だけでは噛み合いません。変えるのは次の4点です。
1. 申し込みの出し方:数より宛先の精度
前半は「まず数」で結果が出やすい一方、後半は申し込みの宛先が合っていないと成立率が上がりません。申し込みを増やす前に、申し込んだ相手の属性を書き出してみてください。全員が同じ年齢帯・同じ条件に集中していることがよくあります。
見直す順番は、①相手の年齢幅、②居住エリア、③年収や学歴などの条件、の順です。年齢幅から先に触るのは、成立率に効く幅が大きいからです。なお、お見合いを受ける側の枠は週2件程度に収めた方が、1人ごとの見極めが浅くなりません。この点はIBJのお見合いが成立しすぎた時|受ける上限は週2枠・月6件で詳しく書いています。
2. 年齢幅は上だけでなく下にも広げる
30代後半の方が年齢幅を広げるとき、ほぼ全員が「上」に広げます。10歳上まで見る、という形です。その前に確認してほしいのが、2〜3歳下まで見ていたかという点。IBJの代表的成婚者像が男性35歳・女性33歳という数字は、2歳差前後が多いことを示しています。上だけに広げると、ボリュームゾーンを飛び越えてしまうことがあります。
3. 子ども希望は「いつ」伝えるか
子どもを望むかどうかは、後半の活動で最も効く情報です。伝える順番の目安は次のとおりです。
- プロフィール段階:希望の有無だけを書く。時期や人数などの詳細は書かない
- お見合い当日:相手の希望を聞く。自分の考えは「望んでいます/こだわりません」程度で足りる
- 仮交際の2〜3回目:ここで具体的な時期感をすり合わせる。真剣交際に入ってから初めて話すと、やり直しが大きくなります
早すぎると重く受け取られ、遅すぎると時間を失う。仮交際の序盤が落ち着きどころです。この順番にしてから仮交際が前に進みやすくなった、という感触はありますが、統計で裏づけた話ではありません。
4. 6か月で手段を切り替える基準
前半は1年で設計しますが、後半は6か月時点で手段そのものを見直す判断を入れます。目安は次の3つです。
- 6か月でお見合いが5件未満 → 相談所の使い方以前に、申し込みの宛先とプロフィールの問題。写真の撮り直しまで含めて作り直す
- お見合いは成立するが仮交際が0〜1件 → 当日の進め方の問題。同行者や担当者に会話の組み立てを見てもらう
- 仮交際は複数進むが半年決まらない → 条件の優先順位が決まっていない。絶対条件を3つに絞り直す
後半で一番避けたいのは、原因を特定せずに「もう少し頑張る」で半年を足すことです。費用も年齢も同じだけ進みます。
▶ 条件が多すぎて会える相手が減っている場合は、条件ごとに対象者が何割残るかを計算する方法があります。婚活女性の「身の程知らず」は算数で解ける|条件別の残り%と直す順番で、下げる順番まで整理しています。
費用と「だらだら続けた場合」の比較
結婚相談所の費用は、登録料(入会金)・月会費・お見合い料・成婚料の4項目で構成されます。
相場観として出回っている数字では、1年総額30〜60万円、ある比較メディアの集計(対象11社・2026年時点)では中央値288,900円(最安125,400円〜最高677,050円)とされています。ただしこれは一次統計ではなく、媒体が選んだ11社の範囲での集計値です。媒体名・対象社名を本記事では挙げていないため、相場の目安としてのみ扱ってください。当相談所の料金とは別のものです。内訳の目安は入会金3〜20万円、月会費5,000〜2万円、お見合い料1件5,000〜1万円程度、成婚料5〜20万円。
では、期間が伸びると何が増えるのか。
| 活動期間 | 費用の目安 | 進む年齢 |
|---|---|---|
| 1年 | 約29万円(入会金+月会費12か月+お見合い料10件前後+成婚料を含む総額の中央値) | +1歳 |
| 2年 | 月会費1年分(+6万〜24万円)に加え、お見合い料が件数分、写真の撮り直しや更新料等が別途 | +2歳 |
| 3年 | 月会費2年分(+12万〜48万円)に加え、同様にお見合い料・オプション費用が積み上がる | +3歳 |
※延長時に増えるのは月会費だけではありません。お見合い料は件数に比例して発生し、プロフィール写真の撮り直し、オプションサービス、年度更新料などが加算される場合があります。項目の有無と金額は相談所ごとに異なります。
「結局いくらですか」と聞かれたら、私は金額の幅より先にこう返します。——伸びた1年で増えるのは費用だけですか。年齢も同じだけ進みますよね、と。意地の悪い問いですが、ここを飛ばすと「安いところで長く」という選び方になりがちです。IBJの在籍期間中央値が8〜9か月であることを踏まえれば、1年を超えて動きがないときに見直すべきは料金プランではなく進め方です。
料金の内訳をもっと細かく知りたい方はIBJの結婚相談所の料金は総額いくら?内訳4項目と期間別試算を参照してください。
続けるか、進め方を変えるか:6か月での見直し基準
「続ければ大丈夫」とだけ書いてある記事を読んで、疲れてしまう方がいます。判断の目安を持っておいた方が、気持ちは楽になります。
活動6か月の時点で、次のどれに当てはまるかを見てください(該当数で次の行動が変わります)。
- お見合いが6か月で5件未満 → 申し込みの出し方・プロフィールの見直しが先
- お見合いは成立するが仮交際に進まない → お見合い当日の会話の組み立てを直す
- 仮交際まで進むが2回目以降が続かない → 条件の優先順位と見極め方を再設計
- どの段階も動いているが決めきれない → 真剣交際の判断期限を先に決める
該当が1つなら、その1点の修正で足ります。2つ以上なら、個別の技術より活動設計全体を見直した方が早い。
意外に多いのが4つ目です。「どこも詰まっていないのに決まらない」。これは詰まりではなく、決める基準を持たないまま走っている状態なので、技術を足しても動きません。先に「仮交際開始から○週で真剣交際に進むか決める」と期限を言葉にする。それだけで戻る方が多い印象ですが、個人差があります。
段階ごとの詰まりの直し方は婚活で男性が詰まる3段階|申込・お見合い・交際の直し方も参考になります。
なお、眠れない・食欲がない・気分が落ち込み続けるといった状態が2週間以上続く場合は、婚活の工夫で解決する話ではありません。活動を一時休止し、心療内科や精神科など医療機関への相談を検討してください。
選択肢を狭めないための視点:再婚を含めて考える
30代後半の方が見落としやすいのが、再婚者を対象から外していることです。
ここは数字の定義で混乱しやすいので、整理しておきます。人口動態統計では、婚姻のうち「夫妻とも初婚」が約7割で、「夫妻の少なくとも一方が再婚」は約4組に1組にあたります。一方、「夫が再婚」「妻が再婚」をそれぞれ単独で見ると2割弱(2024年は夫17.9%・妻15.6%)で、こちらは約6組に1組という見え方になります。
つまり「4組に1組」と「6組に1組」は、どちらかが誤りなのではなく、何を数えているかという定義の違いです。どちらか一方が再婚なら約4組に1組、夫だけ(または妻だけ)で見れば約6組に1組。数字を見かけたときは、どちらの定義かを確認すれば足ります。
いずれの定義で見ても、初婚同士にこだわらなければ対象は広がります。相談所では婚姻歴がプロフィールに明記されるため、条件を外すかどうかは申し込み前に自分で選べます。
よくある質問
Q. 30代で婚活するのは手遅れですか?
A. 統計上は手遅れとは言えません。2024年の初婚のうち30歳以上が夫46.4%・妻38.5%(厚労省 人口動態統計)、IBJ成婚白書でも成婚年齢のピークは女性30歳・男性34歳です。ただし子どもを望む場合は医学的な期限があるため、その1点だけは期間を意識した設計が必要です。
Q. 30代後半だと成婚率はどのくらい下がりますか?
A. 年齢別成婚率として出回っている数値(男性30〜34歳49.0%→35〜39歳46.2%、女性35.8%→30.3%など)は、加盟相談所の解説記事を経由した二次情報で、事業者の自社集計です。分母の定義(入会者ベースか在籍者ベースか、単年度か累計か)が特定できていないため、本記事では比較の根拠としては扱っていません。確かなのは、成婚年齢の分布の中心が30代にあるという点です。
Q. 成婚までの期間はどのくらいが目安ですか?
A. IBJのデータでは、成婚者の平均お見合い回数は11回、交際期間は約4か月(124〜125日、最多は90〜119日)、在籍期間の中央値は男性9.2か月・女性7.6か月です。ただしお見合い回数は活動期間の長さを反映した数字でもあり、「回数を増やせば成婚する」という因果ではありません。1年で決める設計の点検に使ってください。
Q. 結婚相談所の費用は1年でいくらですか?
A. 比較メディアの集計(対象11社・2026年時点)では1年総額30〜60万円、中央値288,900円(最安125,400円〜最高677,050円)。内訳は登録料3〜20万円、月会費5,000〜2万円、お見合い料1件5,000〜1万円程度、成婚料5〜20万円の4項目です。一次統計ではなく媒体の集計値であり、相談所ごとに体系が違います。契約前に各社の書面で確認してください。
Q. 婚活に疲れてしまいました。やめた方がいいでしょうか。
A. やめる前に、活動6か月時点の見直し基準(記事内の4項目)で詰まっている段階を特定してみてください。該当が1つなら修正で動き出すことが多く、2つ以上なら設計の見直しが必要です。心身の不調が2週間以上続く場合は、活動を休止して医療機関に相談することを優先してください。
次の一歩
この記事の要点を整理します。
- 初婚の4割前後が30歳以上(夫46.4%・妻38.5%/厚労省)。「30代だから結婚できない」は統計上成り立たない
- IBJ成婚白書では成婚年齢のピークが女性30歳・男性34歳。年齢別成婚率の数値は定義不明の二次情報なので比較には使わない
- 「手遅れ」は①結婚②子ども③条件の3つに分解でき、本当に期限があるのは②だけ
- 統計で消えない焦り(親・比較・経験・自己評価)は種類が違う不安として別に扱う
- 男性側にも加齢の影響があり、45歳以上は25歳未満比で自然流産リスク約2倍(日本生殖医学会)
- 成婚者の行動量はお見合い11回・交際約4か月・在籍8〜9か月。因果ではなく点検の目安として使う
- 30代後半は申し込みの宛先・年齢幅(下も)・子ども希望を伝える順番・6か月での手段切り替えの4点を変える
まずやることは1つです。自分の不安が①②③のどれなのかを言葉にする。それが決まれば、会う数を増やすのか、条件の順番を直すのか、期限を設けるのかが自動的に決まります。
自分ではどれか分からないという方は、婚活タイプ診断で傾向を確認してみてください。あるいは無料相談についてのページから、当相談所(IBJ加盟)の無料相談をご利用いただけます。運営者である私が直接伺います。入会前提の場でもありませんので、状況の整理だけを依頼していただいても構いません。
出典と注記
- 厚生労働省「人口動態統計」(2024年)— 平均初婚年齢、初婚の年齢構成、初婚・再婚の構成割合。全国の届出に基づく人口動態の全数調査。
- 50歳時未婚率(男性約3割・女性約2割)— 国勢調査の年齢別未婚率をもとに算出された推計値(国立社会保障・人口問題研究所)。国勢調査の公表値そのものではありません。最新年次の確報値は本記事では使用していません。
- 国立社会保障・人口問題研究所「第16回出生動向基本調査」(2021年)— 18〜34歳未婚者の交際相手の有無。標本調査。交際意向に関する設問は定義が分かれるため、本記事では割合を引用していません。
- 株式会社IBJ「成婚白書」(2025年版/成婚者19,112名)— 成婚年齢のピーク、代表的成婚者像、お見合い平均回数、交際期間、在籍期間。母集団は相談所に入会して活動した人に限られ、年次・集計条件により変動します。結果を保証するものではありません。
- 年齢別成婚率(男性30〜34歳49.0%・35〜39歳46.2%、女性35.8%・30.3%)— 同白書を解説した加盟相談所の記事経由で確認した数値であり、事業者の自社集計です。「成婚率」の分母定義が特定できていないため、本記事では比較・優劣の根拠としては使用していません。
- 日本産科婦人科学会 ARTデータ(クリニックの解説経由)— 年齢別の体外受精妊娠率・流産率。学会の原資料(ARTデータブック)を直接参照しておらず、対象年次も特定できていない二次情報です。概算の傾向としてのみ記載しています。体外受精での数値であり自然妊娠とは別指標。個人差があります。
- 日本生殖医学会「生殖医療Q&A Q25」— 男性の加齢と不妊・流産リスク。メタ解析に基づく記述。
- 結婚相談所の費用相場(30〜60万円、11社中央値288,900円等)— 相談所比較メディアの集計値(2026年時点、対象11社)。一次統計ではなく、媒体が選定した11社の範囲での集計です。当相談所の料金ではありません。各社の最新の料金・解約条件は必ず公式の書面で確認してください。
- 再婚割合 — 人口動態統計の初婚・再婚別構成。「夫妻とも初婚」が約7割、「少なくとも一方が再婚」が約4組に1組、「夫のみ」「妻のみ」で見ると約6組に1組(2024年は夫17.9%・妻15.6%)。数字の差は定義の違いによるものです。
本記事は、IBJ(日本結婚相談所連盟)加盟の結婚相談所の運営者が執筆しており、末尾に自社サービスへの案内を含みます。記載の数値はいずれも公表時点の目安であり、調査年次や集計方法によって変わります。婚活の成果には個人差があり、特定の結果を保証するものではありません。「現場の傾向」「類型」として書いた部分は統計値ではなく、複数の面談から再構成した筆者の観測であり、特定の個人の事例ではありません。料金・契約条件については、結婚相談所の契約が特定継続的役務提供に該当するため、必ず各社の交付書面でご確認ください。
