
この記事でわかること
- 無料相談で最初に聞くべきは料金ではなく「成婚の定義」と「成婚率の分母」だと分かる
- 相談所側から聞かれる8項目と、条件が決まっていない時の答え方の例文が手に入る
- 所要時間は60〜120分、持ち物・手土産は不要。複数比較は3社までが現実的な理由
- 法定書面の受領から8日間はクーリング・オフ可、中途解約の清算上限も開始前後の区分で確認できる
※はじめにお伝えしておきます。この記事は結婚相談所・彩星のカウンセラーとして書いています。当社も比較対象の一社です。そのうえで、当社を含むどの相談所にも投げていただきたい質問をまとめました。
結婚相談所の無料相談で最初に聞くべきは、「御社は何をもって成婚とお呼びですか」の一問です。料金でもサポート内容でもありません。成婚の定義は会社ごとに違い、そこがずれると成婚率の意味も、支払う総額も変わってしまうからです。
無料相談の席では、お見合い・仮交際・真剣交際・成婚という4つの言葉が当たり前のように飛び交います。知らないまま頷いてしまうと、後で「そういう意味だったのか」と困ることになる。お見合いは1時間ほど会う初対面の場。仮交際は複数の方と並行して会う期間で、真剣交際はそこから1人に絞った段階。その先が成婚です。無料相談は、この道のりをどう伴走してもらえるかを入会前に確かめる場だと考えてください。
この記事では、相談所が答えにくい質問5つ、逆にこちらが聞かれること8項目、当日の流れと所要時間、その場で契約を迫られたときに使える法律の数字、そして予約直後にやると活動開始が2週間早まる準備までを順に見ていきます。
この記事は結婚相談所の現役カウンセラー「さかとく」が書いています
IBJ加盟相談所で今も数十名の会員を直接担当する現場経験をもとに、一般論ではなく「実際どうすればいいか」をお伝えします。
「料金とサポート内容を聞け」とよく言われますが、現場の実感は少し違います
検索して出てくる「無料相談で聞くこと10選」の中身を見ると、料金体系、会員数、サポート内容、紹介システム——だいたいこの並びです。どれも大事な項目ではあります。ただ、正直に申し上げると、これらは相談所にとって最も答えやすい質問でもあります。
パンフレットに書いてあることを、口頭でもう一度聞いているだけ。だから、3社まわってもどこも同じように良さそうに見えてしまう。
「質問リストを印刷して3社に行ったのに、結局どこを選べばいいかわからなくなった」というご相談は珍しくありません。原因は準備不足ではなく、質問の選び方にあります。相談所の質は、答えの中身よりも「答えにくい質問への答え方」に出やすいと感じています。数字を持っている相談所は即答するか、持ち帰って調べて連絡してきます。持っていない相談所は、話題を変えるか、業界全体の話にすり替える。同業として他社の説明を聞く機会がありますが、分母や定義まで即答できた相談所は、私が接した範囲では多数派ではありませんでした。
そこで、こちらから投げる質問を少し変えてみてください。

結婚相談所の無料相談でする質問5つ|相談所の質が見える聞き方
すべてを聞く必要はありません。時間が限られているなら、1と2だけでも構いません。
質問1:御社の「成婚」の定義は何ですか?
ここが各社でばらばらです。婚約(プロポーズ成立)の時点を成婚とする会社もあれば、真剣交際に入った時点で成婚として扱う会社もあり、「交際中の」という注記を添えている例もあります。社名を挙げて断定するのは避けます——定義は改定されることがあり、いま目の前の相談所の規約に何と書いてあるかだけが、あなたにとって意味のある情報だからです。
定義が「真剣交際の開始」であれば、成婚料を払った後にお別れする可能性も残ります。ここは口頭の説明で終わらせず、会員規約や契約書面のどこに書いてあるかまで見せてもらってください。金額の高い安いより先に、何にいくら払うのかがここで決まります。
質問2:成婚率の分母は何ですか?
成婚率には統一された計算式がありません。分母に「全退会者数」を置く会社、「在籍会員数」を置く会社、「入会者数」を置く会社があり、同じ成婚10人でも分母次第で数字は大きく動きます。50%と10%が並んでいても、比べられていないことがある。
だから「成婚率◯%」と言われたら、割り算の中身を聞いてください。「分母は何ですか」——この一言で会話の質が変わります。数字を作っている人が社内にいるかどうかが、答え方に出ます。
質問3:サポートは「誰が・何回まで・いつまで」ですか?
あいまいな言葉のまま契約されやすい項目です。①今日の担当者が入会後も担当か ②お見合い後の振り返りは月何回までか ③お見合いの申し込みは月何件までか。特に①。無料相談だけベテランが対応する体制もあります。
質問4:直近1年で、成婚以外の理由で退会された方の割合と理由は?
これが5問の中でいちばん嫌がられます。成功例は聞かなくても向こうから話してくれますが、辞めた人の話は誰も進んでしません。
ただ、知りたいのはそこです。条件を下げられずに動けなくなったのか、担当者と合わなかったのか、費用が続かなかったのか。理由が言語化されている相談所は、退会した会員一人ひとりの経緯を見ています。逆に「みなさんご事情がありますので」で流れたら、そこまでです。答えの中身と同じくらい、答えを渋るかどうかが情報になります。
質問5:御社の会員さんのお見合い回数の中央値はどのくらいですか?
成婚した方がどれくらいお見合いを重ねているかは、加盟連盟が公表するデータでも触れられている論点です(原典の発行年と算出方法は各連盟の公表資料でご確認ください)。回数そのものより、「御社の会員さんの実感はどうですか」と聞けることに意味があります。会員層の実態に一歩踏み込めます。
なお、5問すべてに即答を求める必要はありません。「正確な数字を確認してご連絡します」と持ち帰る相談所は、むしろ誠実だと私は見ています。※これは私たちの現場での見方であり、統計値ではありません。口コミの読み方を5ステップで整理した記事でも、聞くべき質問リストを別角度から扱っています。
結婚相談所の無料相談で聞かれることは8項目|盛った回答は書類の段階で表に出ます
こちらが聞かれるのは、おおむね次の8項目です。年齢・職業・年収/結婚歴/子どもの希望/お相手の希望条件/いつまでに結婚したいか/これまでの婚活歴/なぜ相談所を選んだか/活動にかけられる予算。
このヒアリングには、もう一つの意味があります。相談所側が入会をお受けするかどうかを判断する場でもある、ということです。だからといって、良く見せようとする必要はありません。年収や学歴を少し盛って答えても、入会手続きでは独身証明書・収入証明・卒業証明の提出が求められるため、書類の段階で食い違いが表に出ます。そこで話が止まるほうが、お互いに時間の損失が大きい。
希望条件を聞かれて固まってしまう方も多くいらっしゃいます。その場合はこう答えて構いません。
- 「条件はまだ整理できていません。そこを一緒に決めたくて来ました」
- 「年収は◯◯万円です。お相手の年収にはこだわりがありません」
- 「婚活歴はアプリを半年ほど。うまくいかなかった理由も相談したいです」
準備してきた模範解答より、こうした正直な返答のほうが、その後の伴走はうまくいきます。担当者との相性そのものに不安がある方は、見極めの7質問と担当変更の判断を別記事にまとめてあります。
当日の流れは60〜120分|服装・持ち物・オンラインの使い分け
流れはどの相談所もおおむね共通で、アンケート記入 → カウンセラーのヒアリング → サービス説明 → 料金プランの案内という順です。所要時間の目安は1時間〜1時間半、質問が多い場合で2時間程度みておくと安心です。
持ち物は基本的に不要です。あるとすればメモを取る手段くらい。手土産は不要ですし、持参しても条件が良くなることはありません。服装は清潔感があれば普段着で構いませんが、迷う方は結婚相談所の面談の服装|スーツは必須?男女別の正解と持ち物を参考にしてください。
複数まわるなら3社まで|オンライン初回 → 有望な所だけ来店
「複数比較しましょう」とはよく書かれていますが、何社が適正かまでは書かれていません。私たちの経験では3社が上限だと考えています。前述の5問を横並びで比べられる上限がそのくらいで、それ以上は日程調整と記憶の管理で疲れてしまい、結論が出にくくなるためです。実際、4社目5社目まで見た方から「どこの話だったか混ざってしまって」とご相談を受けたこともあります。※現場での目安であり、統計にもとづく数字ではありません。
その場の勧誘圧が不安なら、初回はZoomやLINEのオンライン相談にして、印象の良かった1〜2社だけ来店するという順番が現実的です。オンライン相談は多くの相談所が対応しています。
入会しない場合の断り方|メール一通で十分です
無料相談を予約する段階で、いちばん気が重いのがここだと思います。結論から言えば、断りの連絡はメール一通で足ります。「他社と比較のうえ、今回は見送らせていただきます」——この一文で十分で、理由を詳しく説明する義務はありません。
その場で答えを出す必要もありません。「持ち帰って検討します」と伝えたあと、期限を自分から切って連絡する。断られることは相談所側も織り込み済みです。無料カウンセリングは本来そういう場ですし、丁寧に見送りを伝えられた方の印象は、こちらにも残ります。
その場で契約を迫られても、法定書面の受領から8日間は取り消せます
無料相談でいちばん多い不安が、これです。ここは精神論ではなく、法律の数字で押さえておくと落ち着いて話が聞けます。
結婚相手紹介サービスは、特定商取引法の「特定継続的役務提供」の対象です。該当する条件は契約期間が2か月を超え、かつ契約金額が5万円を超えること(消費者庁「特定商取引法ガイド/特定継続的役務提供」該当ページ)。多くの結婚相談所の契約はここに入ります。
- クーリング・オフ:法定書面(契約書面)を受け取った日を1日目として8日間は解除できます。事業者は違約金や損害賠償を請求できません。書面が交付されていない場合や記載に不備がある場合は、8日間の起算が始まりません——日数が過ぎたように見えても、諦める前に窓口へご相談ください(概要書面ではなく契約書面が起算の基準です)
- 中途解約の清算上限(結婚相手紹介サービスの場合):役務提供の開始前は3万円、開始後は提供済みサービスの対価に加えて「2万円 または 契約残額の20%相当額のいずれか低い額」まで。開始前と開始後で区分が異なります
そのうえで、当日に使える一言を用意しておくと安心です。「今日は決めずに持ち帰ります。◯日までにメールでご連絡します」——期限を自分から切ると、押し問答になりにくくなります。なお、上記は本記事執筆時点の制度の概要であり、適用の可否や金額は個別の契約内容によって変わります。実際の判断は必ず契約書面と消費者庁・お住まいの自治体の消費生活センターでご確認ください。
費用は「初期費用+月会費×1年分+成婚料」で比べる
月会費の安さだけで比べると、判断を誤ります。加盟連盟の公表データをもとにした解説では、成婚に至るまでの活動期間はおよそ1年前後という傾向が紹介されています(原典の発行年・算出条件は各連盟の公表資料をご確認ください)。ざっくり1年分で計算しておくのが、実態から遠くない見積もりになります。
相場の目安は初期費用5万〜20万円、月会費1万〜2万円、成婚料0〜30万円というレンジがよく紹介されています。1年活動した場合の総額を複数社で比較した集計では、おおむね10万円台後半から60万円台まで幅があり、中央値は20万円台後半という水準でした(アフィリエイトメディアによる集計のため参考値。調査時点・対象社は元記事でご確認ください)。この数字は各社の優劣を示すものではなく、桁感をつかむための目安として使ってください。相談の場で、自分が選ぶプランの数字を当てはめて計算してみるのが確実です。費用対効果の考え方は結婚相談所は金の無駄?無駄にしない5ステップと撤退ラインの決め方で詳しく扱っています。
よくある質問
Q. 無料相談だけ受けて入会しなくても大丈夫ですか?
問題ありません。無料相談は入会が前提のサービスではなく、相談所側も比較検討されることを想定しています。断る際の連絡は、メール一通で構いません。
Q. 会員数が多い相談所を選べば間違いないですか?
会員数は判断材料の一つにすぎません。連盟全体の会員数は各連盟が公式サイトで公表していますので、基準日とあわせてそちらでご確認ください。そのうえで、実際にご自身の活動に関係するのは希望条件・年齢層・お住まいの地域に該当する会員が何名いるかです。無料相談では、その絞り込み後の人数を聞いてください。全体数より、この一問のほうが効きます。
Q. 成婚率が高い相談所ほど良いのでしょうか?
数字だけでは比べられません。前述のとおり成婚の定義と分母が各社で異なるため、定義と分母をそろえずに並べた成婚率の比較には意味がありません。2つをセットで聞いてから見比べてください。
Q. 婚活アプリと結婚相談所、どちらを選ぶべきですか?
どちらでも結婚している人はいます。婚活サービス経由で結婚した方の内訳を扱った民間調査もありますが、設問形式(単一回答か複数回答か)や母数の取り方によって数字の意味が変わるため、この記事では割合の引用は控えます。判断軸として実務的なのは独身証明書などの書類提出があるか、伴走者がつくかの2点です。自力で進めて行き詰まっている方は相談所が向きやすい傾向がありますが、結果には個人差があります。
Q. その日のうちに決めたほうが、条件が良くなることはありますか?
入会金の割引などを当日限定で案内されることはあります。ただ、割引額と、定義や分母を確かめないまま契約するリスクを比べてみてください。持ち帰りを申し出ても落ち着いて待ってくれる相談所は少なくない、というのが私の印象です。
要点と、無料相談の予約と同時にやっておく1つのこと
この記事で一番使うのは、質問1(成婚の定義)と質問2(成婚率の分母)の2問です。時間がなければここだけで構いません。残りは優先度順に。
- 最優先:「成婚の定義」と「成婚率の分母」。この2問で相談所の輪郭が見える
- 次点:サポート範囲を「誰が・何回まで・いつまで」の3点に分けて聞く
- 余力があれば:成婚以外の退会理由、会員のお見合い回数の実感
- 聞かれるのは8項目。盛って答えても書類提出で食い違いが出るので、正直なほうが早い
- 所要時間は60〜120分。持ち物は基本不要、手土産も不要。比較は3社まで
- 迷ったら契約しない。法定書面の受領から8日間はクーリング・オフ可(書面不備なら起算せず)
最後に一つ。無料相談を予約したら、その日のうちに独身証明書を取り寄せ始めてください。本籍地の市区町村役場で発行され、窓口なら即日、郵送だと1〜2週間かかります。手数料は数百円程度(金額・手続きは自治体により異なります)。入会を決めてから動くと、この2週間がまるごと待ち時間になります。仮に入会しなくても、数百円で済む話です。
質問を用意していくのは、相談所を試すためではありません。1年間を預ける相手かどうかを、自分の目で確かめるためです。冒頭に書いたとおり、彩星も比較対象の一社にすぎません。当社の無料相談でも、まず状況を整理して次の一歩をご提案するところから始めます(無料相談について)。今日ご紹介した5つの質問は、そのまま私たちにも投げていただいて構いません。
※本記事の数値は公表資料および各社の公開情報にもとづく目安です。相場・制度・会員数は改定や更新により変動するため、契約前には必ず各相談所の書面と公式サイト、消費者庁・自治体の窓口でご確認ください。活動期間や結果には個人差があり、特定の成果を保証するものではありません。
出典
- 消費者庁「特定商取引法ガイド/特定継続的役務提供」(対象条件、クーリング・オフ8日間、中途解約の清算上限:役務提供開始前3万円/開始後は2万円または契約残額の20%のいずれか低い額)https://www.no-trouble.caa.go.jp/what/continuousservices/
- 東京くらしWEB(東京都消費生活総合センター)「中途解約の精算」
- 各加盟連盟の公表資料(成婚者のお見合い回数・活動期間。発行年および算出方法は原典を要確認)
- 結婚相談所の料金相場・1年総額比較に関する各種メディアの集計(参考値。調査時点・対象社は元記事を要確認)
- 各自治体の窓口案内(独身証明書の発行手数料・所要日数)
