成婚前に確認すること

婚活の妥協はどこまで?下げていい条件と残す2つの基準

婚活の妥協はどこまで?下げていい条件と残す2つの基準

この記事でわかること

  • 妥協していいのは学歴・職業・容姿、残すのは価値観と金銭感覚という線引きの考え方がわかります
  • 相談所の会員データでは身長・年収ともに一定水準から先は差が出にくく、上げ続けても得が薄いことが確認できます
  • 条件は単独ではなく交換で考える書き方に変えると、譲れない条件が自然に2つまで絞れます
  • 「妥協できない」が続くときに確認する3点と、見直しの間隔の決め方まで示します

本記事は結婚相談所「彩星」のカウンセラーが執筆しています。記事の末尾に当社の無料相談のご案内を含みます。

婚活で妥協していいのは「結婚してから慣れるもの」、下げてはいけないのは「結婚しても変わらないもの」です。学歴・職業・容姿は前者、価値観と金銭感覚は後者。どこまで妥協していいかを計算しようとすると迷路に入りますが、順番を逆にして最後まで残す条件を先に決めると、線はあっさり引けます。

この記事は結婚相談所の現役カウンセラー「さかとく」が書いています

IBJ加盟相談所で今も数十名の会員を直接担当する現場経験をもとに、一般論ではなく「実際どうすればいいか」をお伝えします。

「妥協しないと結婚できない」は、半分しか当たっていません

条件を下げないから決まらない。婚活の場ではよく語られる説明です。ただ、現場の実感は少し違います。お見合いが止まっている方の多くは、条件が高すぎるのではなく、条件が多すぎて、そのどれが一番大事なのか自分でも分からなくなっているのです。

数字で見ると分かりやすいと思います。国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」(調査対象:1年を通じて勤務した給与所得者)によると、平均給与は478万円(男性587万円・女性333万円)。男性で最も人数が多い階級は400万円超500万円以下で、493万人・16.9%です。ここに身長、学歴、勤務地、家族構成を重ねていけば、該当する人はあっという間に数%を切ります。

条件は足し算ではなく掛け算で効きます。だから1つ増やすたびに、出会える人数は「少し減る」のではなく「割られる」。

「条件を1つ下げましょう」と伝えても人はなかなか動きません。「10個ある条件のうち、残す2つを選んでください」と聞くと、その場で答えが出る方が多い。妥協の話は、引き算ではなく選択の話なのだと思います。

それでも即答できない方には、共通する特徴があります。条件表の項目が、自分の言葉になっていないのです。「安定した仕事」「常識のある人」のように、どこかで聞いた言い回しが並んでいる。逆に2つに絞れる方は、抽象語の下に必ず具体的な場面を持っています。お金の話を嫌がらずにできるか、体調が悪いときに何をしてくれるか。場面を持っている人は、選ぶのが早い。

条件を重ねるほど該当者が掛け算で減っていく仕組み
条件を重ねるほど該当者が掛け算で減っていく仕組み

下げていい条件と、下げてはいけない条件は調査でほぼ見えている

妥協できない条件として上位に来るのは、価値観・性格・金銭感覚。逆に妥協できる条件として挙がりやすいのは、学歴・職業・容姿。婚活層を対象にした民間の意識調査では、おおむねこの並びが繰り返し出てきます(各調査はサンプル数が数百規模のものが多く、傾向をつかむ参考値として扱ってください)。

この並びは、離婚の統計とも重なります。司法統計年報(家事編)の「婚姻関係事件数-申立ての動機別」では、長年にわたり男女とも「性格が合わない」が動機の第1位です。順位そのものは安定していますが、割合は年度と集計方法(動機は複数計上)によって変わるため、ここでは具体的な数値ではなく順位だけを見てください。婚活中の人が「ここは譲れない」と感じている項目と、結婚後に実際に壊れる原因は、ほぼ同じ場所を指しているわけです。

ここで毎回反論を受けるのが、年収の扱いです。「年収だけは幅を持たせろというのは無責任では」と言われます。もっともだと思います。年収に幅を持たせられるのは、共働きを前提に世帯の必要額を出したうえで、貯め方・使い方の判断が合う相手を選ぶ場合に限られる。この前提を飛ばして額だけ下げると、後で必ず揉めます。表は、その但し書き込みで見てください。

項目 扱い 理由
学歴・職業 下げてよい 生活の中で日々ぶつかる場面が少ない
容姿・身長 下げてよい 会う回数で印象が変わりやすい
年収 幅を持たせる(共働き前提と金銭感覚の一致が条件) 世帯設計しだいで必要額が変わる
金銭感覚 残す 額ではなく使い方の相違は日常的に衝突する
価値観・助け合う姿勢 残す 結婚後に変わりにくく、離婚動機の上位

後悔の分かれ目は、妥協したかどうかではなく何を妥協したかにある。現場で見ている限り、そう考えたほうが実態に近いと感じます。

年収・身長はどこまで下げていいか|線引きに根拠はあるのか

※以下は結婚相談所の会員データにもとづく傾向です。会員は年齢・年収・居住地に偏りがあるため、婚活市場全体や一般人口にそのまま当てはまる数値ではありません。ご自身の成果を保証するものでもありません。

婚活の場では「170cmの壁」という言い方をよく耳にします。ただ、相談所の会員データを見ると、壁の位置は少しずれています。身長も年収も、ある水準までは成婚のしやすさが上がるものの、その先はほぼ横ばいになるという形です。おおよその目安は次のとおり。

条件 効きやすいレンジ 頭打ちになるあたり
身長 170cm台前半まで それ以上は差がほぼ出ない
年収 700万円台まで 800万円超は横ばい

ここが大事なところです。条件を上げ続けても、ある地点から先は結果が増えない。逆に言えば、その境界より上の部分は、下げても失うものが少ない。妥協ラインを気分や罪悪感で引く必要はありません。

その「うまくいかない」には、<br>必ず理由があります。

条件は単独で見ず、「交換」で考える

同じ会員データを見ていくと、条件同士が影響し合う様子も分かります。年収が低めの層では身長差が結果に響きやすい一方、年収が高い層になると身長の差はほとんど見えなくなる。片方が強ければ、もう片方は問われにくくなるわけです(こちらも相談所会員内での傾向です)。

そこで、条件表の書き方を変えてみてください。「年収◯万円以上、身長◯cm以上、大卒以上」と並べるのではなく、「家事を分担する姿勢があるなら、年収は400万円台でも会う」というように交換の文にする。この形に書き直すと、条件の数が自然に減ります。

交換材料そのものも変化しています。国立社会保障・人口問題研究所「第16回出生動向基本調査(2021年)」では、独身女性が結婚相手に求める条件として「家事・育児の能力や姿勢」を重視・考慮する割合が70.2%(前回57.7%)、独身男性が相手の「経済力」を重視・考慮する割合は48.2%(前回41.9%)でした。求められるものは、10年前の常識のままではありません。

条件を全部満たす相手と会ったのに断られた、というご相談も珍しくありません。そういうとき、次に変えるのは条件ではなく、交換に出せる持ち駒のほうです。相手の条件表に自分がどう映るかを一度書き出してみる。そこで初めて、自分の条件が「高い」のではなく「差し出すものと釣り合っていない」と気づく方が多い。

「婚活で妥協できない」が続くときに見る3つと、判断の期限

妥協できない、という言葉には二つの中身があります。本当に譲れない場合と、判断材料が足りていない場合です。次の3点を確認してみてください。

  • その条件は誰の希望か。親や友人の言葉が混ざっていないか。
  • 条件を満たす相手と会って、実際に楽しかったか。満たしているのに気が進まないなら、条件が的を外しています。
  • 会った人数は足りているか。比較対象が数人では、基準は育ちません。

「どこまで妥協すればいいのか分からない」というご相談は、お見合いが月に1〜2件で止まっている時期に集中します。比べる相手がいないところで基準だけを動かしても、納得は生まれません。会う数が戻ると「これは譲れる」「これは無理」がはっきりする方が多い印象です。婚活に疲れたと感じたら|疲れる時期と、続けた人の活動期間も、手が止まっている時期の目安として参考になるはずです。

そして、期限を置いてください。厚生労働省「令和6年 人口動態統計」によれば、平均初婚年齢は夫31.1歳・妻29.8歳。年齢が上がるほど、条件を練り直せる回数は減ります。時間そのものが条件の一つだと考えると、見直しの間隔は3ヶ月が現実的です。3ヶ月あれば、条件を1つ交換に回した結果が出ます。半年空けると、何が効いたのか分からなくなる。

よくある質問

Q. 妥協して結婚した人は、やはり後悔しますか?

妥協の有無より、何を妥協したかで分かれます。学歴や職業を譲ったことを悔やむ声はあまり聞きません。一方で、助け合う姿勢を後回しにした場合の不満は長く残りやすい。何を残したかが分かれ目です。

Q. 譲れない条件はいくつまでにすべきですか?

2つを目安にしています。3つ以上並べる場合は、必ず優先順位をつけてください。順位のない3つは、実質的に「全部必須」と同じ働きをします。

Q. 容姿は妥協していいのでしょうか。

調査上は妥協できる条件の上位ですが、生理的に受け付けない相手を無理に続ける必要はありません。目安は「3回会って印象が上がるか下がるか」。上がる方向なら続ける価値があります。

Q. 年収はどこまで下げれば現実的ですか?

共働きかどうかで答えが変わります。世帯として必要な金額を先に出し、そこから逆算してください。金額そのものより、貯蓄と支出の考え方が合うかを優先したほうが結婚後の摩擦は少なくなります。

下げる前に、順番を決め直す

今日できることは一つだけです。相手に求める条件を紙に全部書き出し、そのうち結婚後に変わらないものに丸をつける。丸がついた項目が、あなたが最後まで残すべき条件です。残りは、交換に使える持ち駒になります。

もし丸をつけきれなかったら、そこが第三者の出番です。彩星の無料相談では、条件表の整理と次の一歩の確認だけを行っています(当社サービスのご案内です。結果には個人差があります)。費用の全体像から先に知りたい方は結婚相談所の料金相場|内訳と成婚データで出す総額見積もりをどうぞ。

妥協という言葉を使わなくても、婚活は前に進みます。決めるのは、譲る量ではなく順番ですから。

この記事を書いた人

さかとく

婚活サロン 彩星(さいせい)主宰/IBJ加盟結婚相談所 現役カウンセラー

IBJ加盟の結婚相談所で現役カウンセラーとして活動中。これまでに累計200名以上を担当し、今も第一線で数十名を並行サポートしているため、今の市場と現場を踏まえた助言ができます。ウェブマーケティングのライターとして培った「選ばれる見せ方」と、年間数千人の応募が集まる企業で人事部長として採用責任者を務めた「人を見極める視点」を、婚活に翻訳してお伝えしています。

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