
この記事でわかること
- 「お見合い結婚の離婚率10%」に公的な裏付けはなく、実測に近い参考値は30代6.7%/40代14.8%であること
- 後悔する人に共通するのは見極め期間の短さ・条件優先・価値観のすり合わせ不足の3つだと分かります
- 成婚者は交際から平均約4か月で決断(IBJ 2025年成婚白書)。週1回なら会うのは16回前後という現実
- 仮交際1〜3週目から成婚判断まで、時期別に何を確認し、どう切り出すかの具体例が手に入ります
結論から申し上げます。お見合い結婚そのものが後悔を生むわけではありません。後悔の分かれ目は「相手をどれだけ知る時間を取ったか」にあります。結婚相談所での成婚は交際開始から約4か月(124〜125日)で決断されるという調査があり(IBJ「2025年成婚白書」)、この短さをどう使うかが後悔の有無を左右します。
この記事では、検索する方が実際に抱く疑問に一つずつお答えしていきます。よく引用される数字の出どころも、業界に不利な部分を含めて正直に書きます。
この記事は結婚相談所の現役カウンセラー「さかとく」が書いています
IBJ加盟相談所で今も数十名の会員を直接担当する現場経験をもとに、一般論ではなく「実際どうすればいいか」をお伝えします。
そもそも「お見合い結婚」とは?仮交際・真剣交際とは何が違うのですか?
本題の前に、言葉の整理をさせてください。ここで扱うのはIBJ(日本結婚相談所連盟)に加盟する結婚相談所での婚活です。進み方は次の4段階になります。
- お見合い:プロフィールを見て申し込み、成立したら1回会う(ホテルのラウンジ等で60〜90分程度が一般的)
- 仮交際:お互いに「また会いたい」となった状態。この期間は複数の相手と並行して会えます
- 真剣交際:1人に絞った状態。結婚を前提に、お金や親のことまで踏み込んで話します
- 成婚:退会して結婚へ進む段階
恋愛結婚との最大の違いは、仮交際が「並行して会ってよい」期間である点です。この仕組みを知らないまま1人に絞ってしまい、後から「もっと見ておけばよかった」と感じる方がいます。逆に絞れないまま期限が来て慌てる方も。どちらも後悔の入り口になります。

「お見合い結婚の離婚率は10%」って本当ですか?
ここは正直に書きます。「お見合い結婚10%対恋愛結婚40%」という有名な数字に、公的統計の裏付けは確認できません。
この数字は多くの結婚相談所のサイトに載っていますが、出典が明記されているものはほとんどありません。ナレソメノートの検証記事や、婚活業界の内側から書かれたnoteの記事は、「見合い結婚が減った時期と離婚が増えた時期が重なっただけの話が、いつの間にか因果関係として語られるようになった」と指摘しています。結婚相談所を運営する立場としては都合の良い数字ですが、根拠が薄いものを根拠として使うのは違うと考えています。
では実測データはないのか。参考値として、ナレソメ総研が独自に行った調査では、出会い方別の離婚出現率は結婚相談所で出会った30代が6.7%、40代が14.8%とされています。同じ調査で30代はマッチングアプリより約23%、職場や趣味のつながりより約47%離婚リスクが低いという結果でした。
ただしこれは民間1社の調査であり、対象人数や年齢構成が公的統計とは異なります。「桁としては10%に近いが、根拠としては全くの別物」という整理が正確です。参考にはなりますが、これをもって「相談所なら安心」と断定はできません。
ちなみに国全体で見ると、2024年の離婚件数は18万5,895組で前年より2,081組増えています(厚生労働省「令和6年 人口動態統計」)。離婚は減っていません。出会い方に関わらず、結婚後の関係づくりの問題は残るということです。
後悔する人には共通点がありますか?
現場でご相談を受けていると、後悔を口にされる方には大きく3つの型があると感じます。ここからは統計値ではなく、日々の面談で見えてくる傾向としてお読みください。
型1:見極めの時間が単純に短かった
IBJのデータでは、成婚者は平均11人とお見合いをし、交際から約4か月で結婚を決断しています。活動期間は半年〜9か月、成婚者の32.4%は半年以内に成婚しています。効率的だと語られる数字です。
ただ、この4か月は「毎日会っている4か月」ではありません。週1回のペースなら、会った回数は16回前後。1回3時間として48時間です。48時間で人生の相手を決めることになる、と言い換えると印象が変わりませんか。
参考までに、国立社会保障・人口問題研究所の第16回出生動向基本調査では、従来型の恋愛結婚の平均交際期間は4.9年、ネット経由の出会いでも2.8年でした。相談所の4か月が異常というより、短い時間で確認すべきことを意識的に埋めないと穴が残る、ということです。
型2:条件表で選び、生活で選ばなかった
年収・身長・学歴・年齢。プロフィールに書ける条件はどれも比較しやすく、つい優先順位の上に来ます。
しかし結婚後の不満として挙がる上位は「性格の不一致」です(既婚男女3,000人を対象としたマイナビニュース掲載の調査ほか)。条件表に書ける項目と、一緒に暮らして効いてくる項目は重なりません。
「条件で選ぶな」とはよく言われる助言ですが、私は少し違う見方をしています。条件を捨てる必要はありません。条件は入口の絞り込みに使い、仮交際からは条件を一度脇に置いて生活を見る——この切り替えができているかどうかが分かれ目です。条件を捨てた結果、納得できないまま進んで後から不満が出るケースも、同じくらい見てきました。
型3:価値観のすり合わせを「気まずいから」先送りした
お金、親の介護、子どもを持つかどうか、転勤や転職の可能性。この4つを真剣交際に入る前に一度も話していないまま成婚に向かう方は、珍しくありません。
理由は分かります。せっかく良い雰囲気なのに、重い話を出して壊したくない。「その話は結婚が決まってからでいいのでは」と思ってしまう。ですが結婚が決まってから食い違いが判明すると、破談か、飲み込んで進むかの二択になります。飲み込んで進んだ方の一部が、数年後に後悔として振り返ることになる。
※個人が特定されないよう、複数の事例をもとに内容を再構成しています。
交際期間中に必ず確認すべきことは?(4か月チェックリスト)
抽象的な助言では動けないと思いますので、時期ごとに具体化します。目安は仮交際開始からの週数です。相手のペースもありますので、この通りに進まないこと自体は問題ありません。
| 時期 | 確認する内容 | 切り出し方の例 |
|---|---|---|
| 1〜3週目 (お見合い後〜仮交際初期) |
休日の過ごし方、生活リズム、お酒・喫煙、金銭感覚の大枠(外食の頻度など) | 「休みの日っていつも何されてます?私は家にいる方が多くて」 |
| 4〜8週目 | 仕事の続け方(共働きか)、住む場所の希望、実家との距離感、健康状態 | 「結婚したら仕事はどうされたいですか。私は続けたい気持ちが強くて」 |
| 9〜12週目 (真剣交際の判断前後) |
子どもを持つ希望と時期、お金の管理方法、親の介護が生じたときの考え、貯蓄や借入の有無 | 「言いにくい話なんですが、お金の管理って共通口座派ですか、それぞれ派ですか」 |
| 13〜16週目 (成婚判断まで) |
相手の親への挨拶、結婚式・新居の希望と予算、揉めたときの相手の態度 | 「一度ご両親にご挨拶させていただけたら」 |
1つだけ補足させてください。この表で本当に大事なのは項目そのものではなく、「揉めたときの相手の態度」です。意見が食い違ったとき、黙るのか、こちらの話を聞くのか、説得しようとするのか。ここは順調な交際では見えません。だからこそ、多少気まずくなる話題を意図的に入れる意味があります。
気まずい会話が一度も起きないまま4か月が過ぎたら、それは相性が良いのではなく、まだ確認できていないだけかもしれません。
期間が足りないと感じたら、延ばしてもいいのですか?
結論、延ばして構いません。相談所によって仮交際の目安期間の設定は異なりますが、多くはカウンセラーに相談すれば調整が可能です(規定は相談所ごとに違うため、ご自身の担当者に必ずご確認ください)。
ただし現実には、延ばせない事情がある方もいます。年齢的に急ぎたい、月会費の負担が重い、相手が待てないと言っている。そうした場合の第2案を挙げます。
- 会う回数を増やして密度で補う:週1回を週2回にすれば、同じ2か月で会う回数は倍になります。時間を延ばせないなら回数を増やす
- 会う場所を変える:ホテルのラウンジや個室の店ばかりでなく、スーパーや駅の乗り換えなど、生活の場面を1回入れる。段取りの仕方や店員さんへの態度が見えます
- 先に重い話から出す:時間がないと分かっているなら、順番を逆にする。合わなければ早く分かった方が、双方にとって損が小さい
特に3つ目は、勇気が要るぶん効きます。「まだ早いかもしれませんが」と前置きすれば、失礼にはなりません。
お金の面で後悔することはありますか?
この点に触れている記事が少ないので、書いておきます。
IBJ加盟相談所の費用は一般に、登録料・初期費用が3万〜15万円、月会費が5,000〜2万円、お見合い料が0〜1万円/回、成婚料が5万〜30万円という構成です(オーネット、ナレソメノート等の比較情報より。金額は相談所ごとに大きく異なり、変動もしますので必ず各社の公式情報をご確認ください)。
注意していただきたいのは、成婚料を支払って退会した後に破談になっても、原則として返金されないという点です。ここで問題になるのが「成婚」の定義が相談所ごとに違うこと。真剣交際に入った時点を成婚とする所、プロポーズ成立を成婚とする所、婚約を成婚とする所があります。婚約前に成婚料が発生する契約なら、その後の破談リスクは自分側にあります。
結婚相談所の契約は特定継続的役務提供にあたり、契約書面の交付が必要です。入会前に「御社の成婚の定義はどの時点ですか」と一言確認してください。これは失礼な質問ではなく、当然の確認です。この点は結婚相談所の口コミの読み方5ステップ|入会前に聞く質問リストでも詳しく扱っています。
後悔は結婚後いつ来ますか?もう結婚してしまった場合は?
検索する方の中には、すでに結婚を済ませた方もいらっしゃると思います。この層に向けた情報がほとんど無いので、触れておきます。
既婚男女への調査では、結婚を後悔したことがある人は男女とも約5割。後悔を感じた時期は女性が結婚後1年以内、男性が2年以内に多いという結果でした(ハッピーメール掲載のアイベック調査)。別の3,000人規模の調査では「何度か後悔した」が男女とも約4割、「本気で後悔している」は約1割で、人生をやり直せてもまた同じ相手を選びたい人は7割を超えています(マイナビニュース)。
いずれも民間調査で、対象や設問の作り方によって数字は動きます。それでも読み取れることが1つあります。後悔の感情は、結婚した多数派が通る道だということ。お見合い結婚だから起きるものではありません。
そして後悔のピークは最初の1〜2年に集中しています。裏を返せば、この時期を「相手を知り直す期間」として扱えるかどうかが分かれ目になります。婚前に確認しきれなかった項目——お金の管理、親との距離、働き方——を、結婚後に改めて話し合うことは可能です。順番が後になっただけです。
お見合い結婚に愛情はありますか?ときめきがないのは危険信号ですか?
「ときめきがないまま進んでいいのか」というご相談は、本当によくいただきます。
一般には「恋愛感情が無いなら進むべきでない」と語られがちです。私の見方は少し違います。お見合いの場で強いときめきを感じた相手ほど、慎重に見た方がいいと考えています。初対面で人を惹きつける力と、10年一緒に暮らせる相性は別の能力だからです。惹かれた気持ちは判断材料の1つとして持ちつつ、生活の確認は別途行う。この二本立てが現実的です。
一方で、何度会っても手をつなぐことに抵抗がある、相手の話を聞くのが苦痛、といった身体的・感情的な拒否反応がある場合は別です。それは無理に乗り越えるものではありません。担当のカウンセラーに率直に伝えてください。
ちなみに出会い方別の夫婦満足度を調べた民間調査(554名対象)では、結婚相談所での出会いは6.49と、習い事・サークルの6.50に次ぐ2番目で、学校(6.11)やマッチングアプリ(6.24)を上回っていました(ナレソメノート)。小規模な調査なので参考値ですが、「相談所の結婚は愛がない」という通説とは逆の結果です。
よくある質問
Q. お見合いは何人くらいすれば決まりますか?
A. IBJの2025年成婚白書では、成婚者は平均11人とお見合いをしています。お見合いから仮交際に進む割合は全年代で約40%以上。20代は平均187日で成婚し、40代より4.7か月短いという差も出ています。年齢や地域で大きく変わる目安値で、成果には個人差があります。
Q. 結婚相談所とマッチングアプリ、どちらが後悔しにくいですか?
A. 一概には言えません。リクルート「婚活実態調査2024」では、2023年の婚姻者のうち婚活サービス経由が15.3%、うちネット系婚活が11.4%と過去最高でした。出会いの数ではアプリが優位です。一方、先述の離婚出現率の民間調査では相談所の方が低い結果でした。ただし相談所の利用者は結婚意思がはっきりした層に偏っており、母集団が違う点は差し引いて考える必要があります。40代の方の判断材料は婚活アプリ40代の現実|向く人と相談所へ切り替える判断ラインにまとめています。
Q. 相手を絞りきれず、仮交際が続いてしまいます。
A. 判断材料が足りないのではなく、判断基準が決まっていない場合がほとんどです。「譲れないもの3つ」を紙に書き出してから比べると動きやすくなります。それでも止まってしまう時は、活動そのものの詰まりを疑ってください。婚活がうまくいかない原因は段階ごとに違います。
Q. 離婚率の話、結局どの数字を信じればいいですか?
A. 「お見合い10%対恋愛40%」は出典不明なので使わないでください。実測に近いのは民間調査の30代6.7%/40代14.8%ですが、これも1社の調査です。検証の詳細は結婚相談所の離婚率10%に根拠なし|2万人調査で見る本当の差をご覧ください。
次の一歩:4か月を「決める時間」から「確かめる時間」に変える
この記事の要点を整理します。
- お見合い結婚の離婚率10%説に公的な裏付けは確認できない。民間調査の参考値は30代6.7%/40代14.8%
- 後悔する人の共通点は「見極め期間の短さ」「条件優先」「価値観のすり合わせ不足」の3つ
- 成婚者の決断は交際から平均約4か月(IBJ 2025年成婚白書)。週1回なら会うのは16回前後
- お金・親・子ども・働き方の4つは、真剣交際に入る前に一度は話しておく
- 期間を延ばせないなら、会う回数を増やす・生活の場面で会う・重い話を先に出すの3案で補う
- 結婚後の後悔は男女とも約5割が経験し、ピークは1〜2年以内。お見合い特有の現象ではない
後悔をゼロにする方法はありません。ただ、後悔の原因の多くは「聞いていなかったこと」に集約されます。聞く項目と時期さえ決まっていれば、4か月は十分に足りる時間です。
ご自身がどの段階で詰まりやすいタイプかを確かめたい方は、当サイトの婚活タイプ診断(10問・約3分)から始めてみてください。状況を整理したうえで次の一歩を一緒に考えたい場合は、無料相談もご用意しています。
※本記事で紹介した数値は各調査時点のものであり、調査主体・対象者数・年齢構成によって結果は変動します。特定の成果を保証するものではなく、婚活の進み方や結果には個人差があります。料金・成婚の定義・規定は相談所ごとに異なりますので、契約前に必ず各社の公式情報と契約書面をご確認ください。
出典
- 厚生労働省「令和6年(2024)人口動態統計月報年計(概数)」— 婚姻・離婚件数の全国集計
- 国立社会保障・人口問題研究所「第16回出生動向基本調査」(2021年実施・2023年公表)— 夫婦の出会いのきっかけ・交際期間
- IBJ「2025年 成婚白書」(IBJ会員 約2万人の成婚データ集計/PR TIMES発表)— お見合い人数・交際期間・年代別成婚日数
- 株式会社リクルート「婚活実態調査2024」(20〜49歳の男女対象)— 婚活サービス経由の婚姻割合
- ナレソメ総研 独自調査(ナレソメノート/PR TIMES発表)— 出会い方別の離婚出現率、夫婦満足度調査(554名対象)、離婚率10%説の検証
- アイベック調査(ハッピーメール掲載)— 既婚男女の結婚後悔経験と時期
- マイナビニュース掲載 既婚者3,000人調査(既婚者クラブ実施)— 後悔の頻度と再選択意向
- オーネット、ナレソメノート等の料金比較情報 — 結婚相談所の費用相場(各社公式サイトで要確認)
