
この記事でわかること
- 婚活疲れは8割が経験。原因は量の出しすぎ・毎回ゼロから判断・断られる痛みの3つに分解できます
- 休むか減速かは3つのサインで線引き。2つ以上当てはまれば止める側に寄せるのが目安です
- 休会中はプロフィールが非公開になり紹介も停止。期間の上限と費用は契約書で確認します
- 再開は4週間で段取り。1週目は完全に離れ、4週目にお見合い2件から戻す手順を示します
婚活の疲れは、気持ちの弱さではなく短い期間に大量の判断を求められる仕組みから生まれます。だから手を入れるのは心ではなく、申し込みの量と決め方です。休むなら「いつ、どう戻るか」を先に決める。これが抜け出す順番です。
この記事は、IBJ加盟の結婚相談所で活動している方(お見合い→仮交際→真剣交際→成婚の段階を進んでいる方)に向けて書いています。扱うのは、疲れの原因の切り分け、休むか減速かの判断基準、休会で実際に起きること、再開までの4週間の手順、男女で違う疲れの中身、そしてよくある質問です。公表調査の数値と、私が現場で感じている傾向は分けて書きます(体感には個人差があります)。
この記事は結婚相談所の現役カウンセラー「さかとく」が書いています
IBJ加盟相談所で今も数十名の会員を直接担当する現場経験をもとに、一般論ではなく「実際どうすればいいか」をお伝えします。
結論:婚活の疲れは「気持ち」ではなく「判断の量」から来ています
SMBCコンシューマーファイナンスが2025年1月に公表した調査(25〜39歳の未婚者対象・2024年12月実施)では、婚活中の人の80.6%が「婚活疲れを感じる」と回答しています。内訳は女性86.8%、男性74.4%。8割という数字は、疲れが一部の弱い人に起きる例外ではなく、標準の状態だということを示しています。
では、なぜ標準で疲れるのか。
結婚相談所の活動は、判断を短期間に積み上げる設計になっているからです。プロフィールを見て申し込むかを決める。お見合いの返事を決める。会ったあとに仮交際へ進むかを決める。仮交際に入ってからも、続けるか終えるかをほぼ毎週決める。エクセレンス青山の公表値では相談所の交際期間は平均4.3ヶ月・中央値3ヶ月、一方で国立社会保障・人口問題研究所の調査による恋愛結婚の平均交際期間は4.3年です。対象も年代も違うので単純に比べられる数字ではありませんが、おおよそ10分の1の時間で同じ決断をしていると考えれば、消耗するのはむしろ自然な反応です。
ニッセイ基礎研究所は、婚活疲れの背景に「相手を交換可能な候補として扱う」構造があると指摘しています。心の持ち方の問題に見えて、実態は仕組みの問題。ここを取り違えると「もっと前向きに」と自分を追い込み、さらに削られます。
先に用語を整理しておきます。お見合いは初回の顔合わせ、仮交際は複数の相手と並行して会える期間、真剣交際は一人に絞って結婚を具体化する期間、成婚は退会して結婚へ進む段階です。疲れが集中しやすいのは、このうち仮交際の並行期間。判断の回数がいちばん増える場所だからです。

「婚活がうまくいかない、疲れた」の中身を3つに分解する
ひとくちに疲れと言っても、原因が違えば手当ても変わります。ご相談を伺っていると、たいてい次の3つのどれか、あるいはその複合です。
原因1:量を出しすぎている(お見合いの入れすぎ)
同じSMBCの調査で、婚活で苦労することの3位はモチベーションを維持する 39.6%、4位は婚活の時間を確保する 30.6%でした。土日の両方がお見合いで埋まり、平日の夜は連絡の返信に使う。これが1ヶ月続くと、相手への興味そのものが枯れます。「週末が休みではなくなって、会うこと自体が作業になった」というご相談は珍しくありません(私が伺う範囲での傾向であり、統計値ではありません)。
疲れているのに件数を増やす。よくある悪循環です。
原因2:毎回ゼロから判断している
いちばん見落とされる原因がこれです。申し込みの基準も、会ったあとに次へ進む基準も決めないまま活動すると、一人ごとに「この人はどうなんだろう」を最初から考え直すことになります。20人と会えば、20回の考え直し。ここが疲れの本体だと感じています。
ここで、よく言われる通説に一つ異論があります。「疲れたら理想を下げましょう」。半分は正しいのですが、条件をただ下げた方が疲れが増える方を何度も見てきました。理由は単純で、下げると判断の軸そのものが消えるからです。「誰でもいい」は、裏返せば「何を基準に決めればいいか分からない」という状態でもあります。下げるのではなく、絶対に譲れない条件を2つだけ残し、残りは全部「会ってから考える」に振り分ける。減らすべきは条件の高さではなく、条件の個数です。
原因3:断られる痛みを、自分の評価として受け取っている
リクルートブライダル総研「婚活実態調査2024」によると、2023年に結婚した人のうち婚活サービスがきっかけだった割合は15.3%でした。婚活の場では、成立しない方が既定値だということです。お見合いを10件申し込んで通るのが1〜2件でも、数字の上では珍しいことではありません。
とはいえ、断られれば効きます。効くのが普通です。ただ「自分に価値がないから断られた」という読み替えだけは、事実として正確ではありません。相手の希望年齢、住まいの距離、転勤の有無——プロフィール段階の不成立は、人としての評価ではない条件で決まります。自分の立ち位置を数字で確かめたい方は、婚活偏差値に共通の計算式はない|IBJ成婚データで見る本当の立ち位置も合わせてどうぞ。
休むべきか、続けるべきか。3つのサインで線を引く
「疲れたら休みましょう」という助言は正しい。ただ、休んでいいかを判断する基準がないまま止めると、戻るきっかけまで失います。次の3つのうち2つ以上に当てはまるなら、止める側に寄せる目安です。
| サイン | 具体的な状態 | 目安の対応 |
|---|---|---|
| 1. 体に出ている | お見合い前日に眠れない、当日の朝に気分が悪くなる、日曜の夕方が憂うつ | 1ヶ月止める |
| 2. 判断が投げやり | プロフィールを3秒で切る、誰と会ったか思い出せない、返信が事務連絡だけになる | 2〜4週間止める |
| 3. 自己評価が下がり続けている | 断られるたびに「やっぱり自分は」と考える時間が翌日まで残る | 止めたうえで担当に共有 |
当てはまるのが1つだけなら、完全に止めずに減速で足りることが多いです(次章の第2案)。なお、この線引きは現場での判断基準であって医学的な診断ではありません。気分の落ち込みや不眠が2週間以上続く場合は、婚活の調整とは別に医療機関へご相談ください。
休会を申し出る前に確認する3点
休会の扱いは相談所ごとに違います。共通して知っておきたいのは、休会中はプロフィールが検索対象から外れ、申し込みも紹介も止まるということ。つまり「休みながら良い人が来たら会う」はできません。そのうえで、連続して休める期間と通算の上限、休会中の会費の扱い、再開の手続きと必要日数——この3点を必ず確認してください。相談所によって条件が異なるため、一般的な相場ではなくご自身の契約書で確かめるのが確実です。
言い出しにくさで止まっている方も多いので、担当カウンセラーへの伝え方の例を置いておきます。
- ❌「ちょっと疲れたので、しばらく考えます」——宙ぶらりんになり、活動は止まったまま費用だけ続きます
- ⭕「1ヶ月お見合いを止めたいです。休会にする場合と、申し込みだけ止める場合で、費用と手続きがどう違うか教えてください」
結婚相談所の契約は特定継続的役務提供に当たり、料金や中途解約の扱いは書面で定められています。金額・上限・手続きは各社で異なりますので、担当者の説明と契約書の両方で確認してください。
再開までの4週間の手順(休むと決めた日を1週目の起点に)
休むこと自体より、戻り方を決めていないことの方が問題になります。止めると決めた日を起点に、4週間で組み立てます。
- 1週目:完全に離れる。アプリや相談所システムの通知を切り、プロフィールも見ない。この1週間は「婚活について考えない」ことが目的です。カレンダーの空いた土日に、婚活以外の予定を1つだけ入れます。
- 2週目:棚卸しをする。これまで会った方を紙に書き出し、「進まなかった理由」を相手都合・自分都合・条件の不一致の3つに仕分けます。自分都合が半分を超えていたら、原因は量ではなく基準の側にあります。
- 3週目:基準を2つに絞る。譲れない条件を2つだけ書き、残りは「会ってから考える」に移す。あわせて、再開後の上限を決めます(例:お見合いは月2件まで、同時に仮交際するのは2人まで)。
- 4週目:小さく戻す。いきなり元の量に戻さない。1ヶ月目はお見合い2件、写真の撮り直しやプロフィール文の修正を1つだけ行う。ここで担当者に「上限を決めたので、それを超える申し込みは止めてほしい」と共有しておくと、戻ってからが楽になります。
休止は終わりではありません。婚活を疲れで休止した人のうち44.6%が「疲れが軽くなれば再開したい」、28.1%が「すでに再開した」と答えた調査もあります(民間サービスの利用者調査のため参考値として扱ってください)。休むことに罪悪感を持たなくて大丈夫です。
第2案:年齢や期限の事情で完全には止められない方へ
「40代で1ヶ月も止めたくない」という声はよく伺います。その場合は止めずに落とす。具体的には、申し込み数を半分に、お見合いは月2件まで、平日に「婚活の連絡をしない日」を2日つくる。追加の費用はかかりませんし、活動履歴も途切れません。私が見ている範囲では、完全休会より減速の方が戻りやすい傾向があります(これも個人差があり、統計値ではありません)。
断るとき・待つときの消耗を減らす言い方
疲れの一部は、断る場面と待つ時間で発生します。文面を毎回ゼロから考えないために、型を決めておくと違います。
- ❌「価値観が合わないと感じました」だけで終える——理由を探られ、やり取りが延びます
- ⭕「お時間をいただきありがとうございました。今回は結婚後の生活の考え方で希望と違う点があり、ここで終了とさせてください。ご活動を応援しております」——担当者経由で伝えるのが基本です
- ❌返事が来ない相手のことを毎日考える
- ⭕待つ日数を先に決める。IBJでは申し込みの返答期限が10日と案内されており、お見合い後の返事は翌日13時までを目安にする相談所が多いです。詳しくはお見合いの返事期間はIBJ10日・お見合い後は翌日13時|待ち方の目安を参考に
男女で「疲れの中身」は違います(女性86.8%・男性74.4%)
同じ「疲れた」でも、中身が違います。SMBCの調査では疲れを感じる割合に12.4ポイントの男女差があり、苦労の内容にも差が出ています。
| 項目 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|
| 婚活疲れを感じる | 74.4% | 86.8% |
| 婚活費用を確保するのに苦労 | 34.8% | 22.0% |
費用の負担感は男性が12.8ポイント高い。男性の疲れは「申し込みが通らない回数」と「かかり続けるお金」に寄りやすく、対処は件数の上限と支出の上限を両方決めることです。年間でかける金額の上限を先に決めておくと、判断が軽くなります。40代男性の方は婚活は40代男性に厳しい?前半と後半で1.6倍違う成婚率と4つの関門もどうぞ。
女性側は、年齢への焦りと周囲からの言葉が疲れに直結しやすい。対処は期限を年単位ではなく行動の量で区切ることです。「35歳までに」ではなく「この3ヶ月でお見合い6件」。時間を基準にすると焦りだけが増えますが、量を基準にすれば達成できます。
よくある質問
Q. 婚活疲れは平均して何ヶ月で来ますか。
A. 疲れが出る時期そのものを集計した公的統計は見つかりませんでした。目安として、相談所の在籍期間は各社公表値で中央値9ヶ月前後、成婚まで半年〜1年が一つの目安とされています。現場では、初回のお見合いが一巡する3ヶ月目と、仮交際が何度か途切れたあとの6ヶ月目にご相談が増える印象があります(傾向であり統計値ではありません)。時期ごとの詰まり方は結婚相談所ブログの読み方|3ヶ月目と6ヶ月目に詰まる理由と活動9.2ヶ月の実像にまとめています。
Q. 婚活で疲れた時、まず何をすればいいですか。
A. 休むか続けるかを決める前に、原因を3つ(量・基準・断られる痛み)のどれかに仕分けてください。量なら件数を半分に、基準なら譲れない条件を2つに絞る、痛みなら担当者に共有して申し込み方を変える。原因が違えば打ち手が変わります。
Q. 婚活に疲れた男性はどうすればいいですか。
A. 申し込みの通過率を上げる方向より先に、件数と費用の上限を決めることをおすすめします。通らないこと自体は標準です(婚活サービス経由の結婚は15.3%)。そのうえで、写真とプロフィール文のどちらか一方だけを直し、2ヶ月ほど様子を見る。同時に何箇所も変えると、何が効いたか分からなくなります。
Q. 35歳で婚活に疲れました。休んだら間に合わなくなりませんか。
A. 判断が投げやりなまま続ける1ヶ月より、整えてから戻る1ヶ月の方が結果につながりやすいと考えています。どうしても止めたくない場合は、前述の第2案(減速)を。ただし休会中は紹介が止まるため、期間は最初から区切ってください。成果には個人差があります。
次の一歩:疲れの原因を一つだけ決める
この記事で提案したことを、最後に短くまとめます。
- 婚活中の80.6%が疲れを感じている(SMBC 2025年1月公表)。疲れは弱さではなく、短期間に判断を積み上げる仕組みの結果
- 原因は「量の出しすぎ」「毎回ゼロから判断」「断られる痛み」の3つに分解できる
- 3つのサインのうち2つ以上当てはまれば止める、1つなら減速で足りる
- 休会中はプロフィールが非公開になり紹介が止まる。期間の上限・費用・再開手続きは契約書で確認する
- 再開は1週目に完全に離れ、4週目にお見合い2件から戻す
原因が自分ではどれか分からないときは、サイト内の婚活タイプ診断(10問・約3分)で傾向を確かめるところから始めてみてください。活動の続け方そのものを一度整理したい場合は無料相談で状況を伺い、次の一歩を一緒に決めることもできます。
この記事で引用した調査と出典
- SMBCコンシューマーファイナンス「婚活・結婚に関する意識・実態調査」(対象:25〜39歳の未婚者、2024年12月17〜20日実施、2025年1月31日公表)— 婚活疲れ80.6%、女性86.8%/男性74.4%、苦労する項目、費用の負担感。調査結果PDF
- リクルート ブライダル総研「婚活実態調査2024」(対象:2023年に結婚した人ほか、2024年9月24日公表)— 婚活サービスがきっかけの結婚15.3%。リクルート プレスリリース
- ニッセイ基礎研究所(天野馨南子氏)— 婚活疲れの構造に関する分析。レポート
- エクセレンス青山(結婚相談所の自社公表値)— 成婚者の平均交際期間4.3ヶ月・中央値3ヶ月。公表コラム(業界横断の公的統計ではありません)
- 国立社会保障・人口問題研究所「出生動向基本調査」— 恋愛結婚の平均交際期間4.3年
- 休止者の再開意向44.6%/再開済み28.1%は民間の婚活サービス利用者調査による参考値です
掲載した数値はいずれも公表時点のもので、調査の対象者や集計方法が異なります。相談所の期間・制度に関する数値は各社の公表値を含み、業界全体を保証するものではありません。活動の進み方や成果には個人差があり、特定の結果をお約束するものではないこと、料金・休会・解約の条件は必ずご自身の契約書と担当者への確認をお願いいたします。
