結婚相談所の不安・本音

結婚相談所の離婚率は本当に低い?10%の根拠を検証

結婚相談所の離婚率は本当に低い?10%の根拠を検証

この記事でわかること

  • 定番の「結婚相談所の離婚率10%」に一次データの出典が存在しない事実と、その理由
  • 2025年の約2万人調査による実数値。相談所経由は30代6.7%・40代14.8%で最も低い
  • 日本全体の35%と相談所の10%を並べてはいけない理由(分母と追跡期間が違う)
  • 条件マッチングが長期の相性に効く部分と、効かない部分の切り分け方

結論から書きます。結婚相談所で出会った夫婦の離婚率が「低い傾向にある」ことを示すデータは実在します。ただし、よく引用される「10%」という数字に一次データは見当たりません。信頼できるのは別の調査です。順に説明します。

この記事は結婚相談所の現役カウンセラー「さかとく」が書いています

IBJ加盟相談所で今も数十名の会員を直接担当する現場経験をもとに、一般論ではなく「実際どうすればいいか」をお伝えします。

「結婚相談所の離婚率10%」の出どころを探すと、行き止まる

この数字、婚活サイトを10社ほど見ればほぼ全部に書いてあります。ところが「どの会社が、いつ、何人の成婚退会者を、何年追跡したのか」まで書いてあるページは、私が探した範囲では見つかりませんでした。ナレソメノートも「10%に一次データの出典は見当たらない」と明言しています。

国や公的機関が出会い方別の離婚率を統計として公表したことは一度もありません。厚生労働省の人口動態統計は「どこで出会ったか」を聞いていないからです。つまり、この領域の数字はすべて民間調査。そして調査主体の多くが結婚相談所そのものです。

ここは正直に書いておきます。相談所が自社に有利な数字を出しやすい構造がある、ということです。私自身、相談所側の人間ですから、なおさら出典のない数字を根拠にはできません。

信頼できる比較データはこれ(2025年・約2万人調査)

使えるデータはあります。株式会社ナレソメの調査機関が2025年2月に実施し、同年7月に発表したものです。婚姻歴のある30〜49歳の男女19,639名に、出会い方と離婚経験を聞いています。

出会い方 30代の離婚出現率 40代の離婚出現率
結婚相談所 6.7% 14.8%
マッチングアプリ 相談所より約23%高い 相談所より約17%高い
コミュニティ(学校・職場など) 相談所より約47%高い 相談所より約19%高い

30代・40代とも、最も離婚が少なかったのは結婚相談所での出会いでした。約2万人規模で出会い方別に比べた調査は他に見当たらず、現時点で最も引用に値する数字だと考えています。

ただし、自分に不利なことも書きます。この調査の相談所サンプルは30代208名・40代330名。全体2万人のうち、相談所経由はごく一部です。数百人規模の割合には、それなりの誤差が乗ります。「6.7%」を小数点まで正確な事実として扱うのは危険で、「相談所は低い傾向にある」くらいの読み方が妥当でしょう。

出会い方別の離婚出現率(2025年・19,639名調査)
出会い方別の離婚出現率(2025年・19,639名調査)

「3組に1組」と「10%」を並べてはいけない理由

多くの記事が、日本全体の離婚率35%と相談所の10%を並べて「3倍以上の差!」と書きます。これは比較として成立していません。分母も観測期間も違うからです。

厚生労働省の令和7(2025)年人口動態統計月報年計(概数)によると、その年の婚姻件数は489,119組、離婚件数は179,068組。割ると約36.6%になります。でもこれ、去年結婚した人と、20年前に結婚した人の離婚を割り算しただけの数字です。同じ夫婦を追いかけた数字ではありません。

一方、相談所の「10%」が仮に実在するとしても、成婚退会後1〜3年程度を見た数字です。追跡期間が全く違う。

ここに厚労省のもう一つのデータを重ねると、話がはっきりします。離婚のうち同居期間5年未満が最多で全体の約27%を占める一方、残りの7割以上は5年以上連れ添った夫婦です。つまり、結婚3年目までしか見なければ、恋愛結婚でも離婚率は相当低く出ます。短い期間だけを切り取った数字と、生涯分を含む数字を並べれば、差が出るのは当たり前なのです。

条件マッチングは、長期の相性にどこまで効くのか

では、相談所婚が実際に離婚しにくいとして、何が効いているのか。ここが本題です。

効いていること:もめる材料を先に開示している

相談所では入会時に独身証明書・収入証明・卒業証明などの提出が必須です。年収も職業も転勤の有無も、お見合いの前から相手に見えている。恋愛結婚では結婚を意識した段階でようやく話し合うことを、出会う前に済ませているわけです。

離婚理由の上位に「性格の不一致」が来るのはご存じの通りですが、現場で聞く実際の中身は、お金の使い方・親との距離・子どもを持つかどうか・共働きをどうするか、といった生活設計のズレであることがほとんどです。相談所の面談では、こうしたテーマを仮交際の段階でお相手に聞く順番までお伝えしています。この「先に聞いてしまう」文化は、確かに効いていると感じます。

効いていないこと:条件が合っても、決め方が雑だと同じ

ここは通説に異論があります。「条件がマッチしているから長続きする」という説明、私は半分しか正しくないと思っています。

条件表で合っている二人が、真剣交際の途中で崩れていくケースを何度も見てきました。共通しているのは、条件が合っていることを理由に、話し合いを省略していたことです。年収も年齢も価値観アンケートも合っている。だから大丈夫だろう、と。合っているという安心感が、対話の必要性を消してしまうのです。

条件マッチングが効くのは、あくまで「話し合うテーブルに着く前の足切り」まで。座ってから何を話したかは、出会い方に関係なく本人たち次第です。※個人が特定されないよう、複数の事例をもとに内容を再構成しています。

相手のどこを見て決めるかについては、婚活の妥協はどこまで?下げていい条件と残す2つの基準でより具体的に整理しています。

「3組に1組35%」と「相談所10%」が比較できない構造
「3組に1組35%」と「相談所10%」が比較できない構造
その「うまくいかない」には、<br>必ず理由があります。

数字の裏側にある「選ばれ方」の偏り

もう一つ、上位の記事がほとんど触れない点があります。

結婚相談所の会員は、年齢が高めで、収入や就業状況が書類で確認済みで、年間20万〜60万円という費用を払える経済状況にある人たちです。この属性は、そもそも統計的に離婚しにくい層と重なります。

だとすると問うべきは、「相談所だから離婚しないのか」それとも「離婚しにくい人が相談所を選んでいるのか」。おそらく両方でしょう。ただ後者の影響がゼロだとは、相談所側にいる私でも言えません。データを「相談所が優れている証明」として読むのではなく、「相談所には離婚しにくい条件が揃いやすい」と読むほうが、実感には合います。

スピード婚はスピード離婚になるのか

ここは不安を持つ方が多い論点です。「半年で出会って結婚するなら、その分早く別れるのでは」と。

実際、IBJの2025年成婚白書(約2万人の婚活データを分析)では、成婚者は平均11人とお見合いし、交際期間は約4ヶ月で結婚を決めています。恋愛結婚のような長期交際や同棲を経ないケースがほとんどです。

この短さは、両方向に読めます。だらだら続けずに結婚の話を早く詰められる利点でもあり、生活を共にした実感がないまま入籍する不安でもある。どちらか一方だけを言う記事は、たぶん誠実ではありません。

現場で私がお伝えしているのは、期間の長さより「その4ヶ月で何を確認したか」です。お金の管理方法、実家との付き合い方、休日の過ごし方の違い、体調を崩したときの頼り方。この4つを具体的な場面で話せていれば、4ヶ月でも判断材料は足ります。逆に3年付き合っていても、この話をしていない二人は少なくありません。交際期間の実データは結婚相談所の交際期間は平均4ヶ月|仮交際から成婚までの5ステップにまとめてあります。

交際約4ヶ月で確認すべき4つの生活テーマ
交際約4ヶ月で確認すべき4つの生活テーマ

よくある質問

Q. 婚活全体で見た離婚率のデータはありますか?

A. 出会い方別に比べられる規模のものは、前述のナレソメ総研2025年調査がほぼ唯一です。婚活アプリ経由も同じ調査に含まれており、相談所より高く、職場や学校での出会いより低い、という順番でした。国の統計には出会い方の項目がないため、公的データで婚活の離婚率を知ることは現状できません。

Q. 「結婚相談所の離婚率は高い」という記事も見ます。どちらが本当ですか?

A. 「高い」と書く記事の多くは、交際期間の短さや、婚姻期間が浅いうちの離婚に注目しています。ただし相談所経由が一般婚より高いことを示す調査データは、私が探した限り見つかりませんでした。懐疑的な指摘として妥当なのは「10%の根拠が不明」という部分までで、「高い」まで言うにはやはり根拠が足りません。

Q. バツイチでも結婚相談所は使えますか?

A. 使えます。IBJ加盟の相談所では再婚希望の方の入会は一般的で、離婚歴はプロフィールに記載したうえで活動します。むしろ先に開示される仕組みのほうが、後から伝える気まずさがない分、進めやすいという声をよく聞きます。お子さんがいる場合の考え方は子持ち再婚と結婚相談所|手当・養育費とお金の増減を先に計算するが参考になります。

この記事の数字を、自分の判断にどう使うか

整理します。相談所婚の離婚率が低い傾向を示すデータはある。ただし「10%」は出典不明で、信頼できるのは2025年の民間調査の6.7%/14.8%という数字。それも相談所サンプルは数百名で、幅を持って読むべきものです。そして低さの一部は、相談所の仕組みではなく会員の属性で説明できます。

そのうえで言えることが一つあります。離婚率の数字を眺めても、あなたの結婚生活がどうなるかは1ミリも決まりません。決まるのは、目の前の相手と、お金と家族と働き方の話をどこまで具体的にできたか。それだけです。

もし今、条件は合っているのに前に進む決め手がない、あるいは何を確認すべきか分からないという状態なら、それは一人で考えても答えが出にくい種類の迷いです。当サロンでは無料相談で状況の整理と次の一歩の提案を行っています(無料相談について)。婚活の進み方は人それぞれで、結果には個人差があります。まずは婚活戦闘力診断の平均は13点|18点の意味と診断後にやることで現在地を確かめるところからでも構いません。

この記事を書いた人

さかとく

婚活サロン 彩星(さいせい)主宰/IBJ加盟結婚相談所 現役カウンセラー

IBJ加盟の結婚相談所で現役カウンセラーとして活動中。これまでに累計200名以上を担当し、今も第一線で数十名を並行サポートしているため、今の市場と現場を踏まえた助言ができます。ウェブマーケティングのライターとして培った「選ばれる見せ方」と、年間数千人の応募が集まる企業で人事部長として採用責任者を務めた「人を見極める視点」を、婚活に翻訳してお伝えしています。

プロフィール・提供サービスを見る »

💬 結婚相談所への入会を考え始めた方へ

現役カウンセラーとして在籍する相談所(IBJ加盟)のプランを、無料で個別にご案内しています。

無料相談の詳細 »

-結婚相談所の不安・本音
-, , , ,