
この記事でわかること
- 「業界平均10%」の出典は2006年の経済産業省調査。今のIBJ実績とは前提が違うことが分かります
- 同じ実績でも計算式次第で10%・33%・90%に変わる仕組みを、具体的な数字で実演します
- IBJ成婚白書の年代別成婚率(30代男性49%、40代前半30%台)と、成婚者の活動量の目安が分かります
- 在籍期間の中央値9.2か月と費用相場から、成婚までの実質的な総額を逆算する方法を紹介します
結婚相談所の成婚率は、そのまま横に並べて比べても意味がありません。よく見かける「業界平均10%」の出典は2006年の経済産業省の調査で、各社が掲げる50%や90%とは分母も定義も別物だからです。見るべきは率そのものではなく、成婚の定義・分母・集計期間の3点。ここを押さえると、数字は使える道具に変わります。
この記事は結婚相談所の現役カウンセラー「さかとく」が書いています
IBJ加盟相談所で今も数十名の会員を直接担当する現場経験をもとに、一般論ではなく「実際どうすればいいか」をお伝えします。
その「成婚率10%」、出典は2006年の調査です
「結婚相談所で結婚できるのは1割」という話の元をたどると、経済産業省の「少子化時代の結婚関連産業の在り方に関する調査研究」に行き着きます。男性8.4%、女性10.1%。合わせて約10%という数字です。
ただし、この調査は2006年のものです。
約20年前の市場を、しかも「1年間の平均成婚者数 ÷ 調査時点の平均会員数」という暫定的な計算で出した数値が、いまも業界平均として引用され続けている。当時はIBJのような連盟が現在ほどの規模ではなく、相談所どうしで会員情報を共有する仕組みも限定的でした。同じ土俵の数字として扱うには、さすがに時間が経ちすぎています。
「1割しか結婚できないなら、入る意味がないですよね」。無料相談でこう聞かれることは珍しくありません。数字の出どころを一緒に確認すると、その場で表情が変わる方がとても多いのです。
同じ実績が10%にも90%にもなる|3つの計算式を並べてみる
成婚率の計算式は、確認できる範囲で少なくとも3通りあります。しかもどれを使うかは各社の判断に委ねられていて、表示ルールを定めた業界共通の基準は見つけられませんでした。比較の土台がそもそも揃っていない、ということです。
仮に「在籍会員1,000名/年間の退会者300名/うち成婚退会100名」という相談所があったとして、同じ実績を3つの式に入れてみます。
| 数え方 | 計算 | 出てくる数字 |
|---|---|---|
| ①在籍会員を分母にする | 100 ÷ 1,000 | 10% |
| ②その期間の退会者を分母にする | 100 ÷ 300 | 33% |
| ③定義と分母をどちらも絞る | 180 ÷ 200 | 90% |
③は、成婚を「真剣交際に進んだ時点」と定義し直して180名とし、分母を「半年以上続けて活動した会員」200名に限定した場合の例です(実在の相談所の数字ではなく、理屈のうえでこう作れるという例示です)。

実績は1ミリも変わっていないのに、10%、33%、90%。どれも嘘ではありません。だから率だけを見比べた相談所選びは、最初のひと手から的を外してしまう。成婚をどこで区切るかは相談所ごとに幅があるので、結婚相談所の成婚の定義とは|入籍とは違う3タイプを解説もあわせて確認してみてください。
結婚相談所の成婚率の平均は?最新データで見える実態
では、いまの実態はどうか。単独の会社ではなく連盟単位の実績で見るのが、現時点でいちばん現実に近い方法だと考えています。
IBJ(日本結婚相談所連盟)の発表によると、2025年の年間成婚組数は20,970組で過去最多。日本の結婚の4.3%、23組に1組がIBJ経由という計算になります。加盟相談所は約4,500社、会員数は2026年2月末時点で107,122名。ここまで規模が変われば、2006年の前提はもう当てはまりません。
もう一つ、都合の悪い数字も置いておきます。リクルート「婚活実態調査2024」では、2023年に結婚した人のうち婚活サービス経由は15.3%。利用者を母数にした結婚割合は、婚活サイトが45.2%に対して結婚相談所は29.8%でした。数字だけ見ればサイト側が高い。ただし母集団の性質が違います。相談所は独身証明書などの提出が前提で、年齢層も上がりやすい。同じ条件で並べた比較ではない、という前提つきで受け取ってください。
「成婚退会率」は分母ひとつで意味が変わる
「成婚退会率」という言い方も見かけます。文字どおりなら退会者のうち成婚退会が占める割合、つまり先ほどの②です。ところが在籍会員を分母にした①を成婚退会率と呼んでいる例もあり、言葉だけでは判別できません。数字の下に小さく添えられた注釈——あそこが本体です。
年代別に見ると、30代男性は49%
IBJ「2025年 IBJ 成婚白書」からは、自分ごとにできる数字が拾えます。年齢別の成婚率は30代男性が最も高く49%。40代前半では30%台に下がります。成婚者の代表像は男性35歳・女性33歳。20代の平均成婚日数は187日(約6か月)で、40代より4.7か月短いという結果でした。
40代だから無理、という話ではありません。ただし同じ動き方をしていると、単純に時間が余分にかかります。年齢に応じた組み立て方については40代男性の婚活は「年下狙い」で行き詰まる|現場が勧める現実的戦略で詳しく触れています。
率より確かなのは「活動量」と「期間×費用」
成婚した人は、お見合い10回以内で相手に出会っている
成婚白書でいちばん実務的だと感じるのは、率ではなく行動の数字のほうです。成婚者のお見合い回数は1〜5回と6〜10回がボリュームゾーン。多くの方が10回以内で成婚相手に出会っています。その一方で、成婚者は成婚以外で退会した人と比べ、申し込み数もお見合い数も2〜4倍でした。
矛盾しているようで、していません。たくさん申し込んだ人が、結果として10回以内で出会えているということです。
そしてお見合いから仮交際に進む割合は全年代で約4割以上あり、年齢による差は小さい。年齢が効いてくるのは主に「申し込みが通るかどうか」の段階で、会ってからの手応えは年齢だけでは決まらない。ここは現場の肌感覚ともよく一致します。

ここでひとつ、よく聞く通説に異論を。「成婚率なんて当てにならないから見なくていい」——半分だけ正しい、というのが私の見方です。鵜呑みにしないという意味では正解ですが、無視するのはもったいない。成婚率は、定義と分母を質問するための入口として使うのが正しい使い方です。即答できる相談所は自社の数字を日ごろから管理しています。言葉を濁す相談所は、そもそも把握していないことが少なくありません。率の高さより、答え方に情報があります。
在籍期間の中央値から、総額を逆算する
成婚白書の在籍期間の中央値は、男性が約9.2か月、女性が約7.6か月。交際期間は男女とも約4か月で、成婚者の32.4%は半年以内に成婚しています。この期間に費用相場を掛け合わせると、つかみどころのない「率」が、判断できる「金額」に変わります。
| 費用項目 | 相場 | 9か月活動した場合の目安 |
|---|---|---|
| 入会金・初期費用 | 3万〜20万円 | 3万〜20万円 |
| 月会費 | 5,000〜2万円 | 約4.5万〜18万円 |
| お見合い料 | 0〜1万円/回 | 0〜10万円(10回想定) |
| 成婚料 | 0〜30万円 | 0〜30万円 |
年間総額のおおよその目安は20万〜60万円。ただし体系は相談所ごとに大きく違い、キャンペーンも変わります。金額は必ず公式サイトと契約書面で確認してください。内訳の考え方は結婚相談所の費用相場は総額いくら?内訳と2026年の最新事情にまとめています。
成婚率90%をうたう相談所に2年在籍するより、率を公表していない相談所で9か月で決まるほうが、金額も時間も軽く済む。比べるべきは率ではなく、自分がそこで動ける期間と、その間にかかる総額です。
無料相談で成婚率を確かめる4つの質問と、向き不向き
その場で聞ける逆質問リスト
- 「成婚」の定義は婚約(プロポーズ)ですか、それとも真剣交際に進んだ時点ですか
- 分母は在籍会員数ですか、それともその期間の退会者数ですか
- 集計期間はいつからいつまでで、何名中何名という実数ですか
- その数字は自社会員の実績ですか、連盟全体の数字ですか
4つとも、答えの内容を採点するための質問ではありません。答え方を見るための質問です。数字を管理している相談所なら、実数まで含めて数十秒で説明できます。逆に「だいたい半分くらいですね」で終わるなら、その率は根拠のある管理数値ではない可能性が高い。
他社の面談で「うちは50%です」と言われ、根拠を尋ねたら会話が止まってしまった——そんな体験談を伺うことは、実際よくあります。※個人が特定されないよう、複数の事例をもとに内容を再構成しています

成婚率を重視すべき人・そうでない人
重視して選ぶ意味があるのは、次のような方です。
- 会員数の多さや連盟規模を軸に、大手から候補を絞り込みたい
- 自分でスケジュールを組んで淡々と動ける
- 複数社を数字ベースで比較検討したい
逆に、率の高さで選ばないほうがいいのはこちら。
- 何から手をつければいいか分からず、入会後に止まってしまいそう
- お断りが続くと落ち込んで、申し込みの手が鈍る
- 条件面で申し込みが通りにくい自覚がある
後者に当てはまる方は、率の高い相談所を探すより、担当者が毎月の活動量まで一緒に見てくれる体制を選んだほうが、結果的に早いことが多いと感じています。成婚率という数字は、あなたの代わりに申し込みをしてはくれませんから。
自分がどちらのタイプか判断しづらければ、サイト内の婚活タイプ診断(10問・約3分)で現在地を整理してみてください。彩星の無料相談では、上の4つの質問にもそのままお答えしています。状況の整理と次の一歩の提案が目的で、無理な勧誘はしません。
よくある質問
Q. 結婚相談所の成婚率が10%と低いと言われるのはなぜですか?
その10%が、2006年の経済産業省調査で「1年間の平均成婚者数 ÷ 平均会員数」として出された数字だからです。在籍している全会員を分母にすれば、活動を始めたばかりの人も含まれるため率は必ず低く出ます。低い理由の大半は計算方法にあります。
Q. 30代・40代の成婚率はどのくらいですか?
IBJ「2025年 IBJ 成婚白書」の年齢別成婚率では、30代男性が最も高く49%、40代前半で30%台に下がります。ただしお見合いから仮交際に進む割合は全年代で約4割以上と差が小さく、差がつくのは主に申し込みが通る段階です。成果には個人差があります。
Q. 結局、成婚率の平均はいくつと考えればいいですか?
業界共通の計算基準が確認できない以上、「平均◯%」という一つの数字を出すこと自体に無理があります。目安を持ちたいなら、IBJの2025年成婚組数20,970組(日本の結婚の4.3%)のような連盟単位の実績を見るほうが実態に近いはずです。
Q. 成婚率を公表していない相談所は避けるべきですか?
その必要はありません。小規模な相談所では母数が少なく、率にすると数字が跳ねてしまうため公表を控えている場合があります。公表の有無より、聞いたときに実数で答えられるかどうかで判断してください。
数字を「自分の行動」に翻訳する
成婚率から本当に読み取れるのは、その相談所の実力ではなく、自社の数字をどう扱っている会社なのかという姿勢です。そして、あなたの結果を左右するのは相談所の率ではなく、あなたが1か月に何件申し込み、何回会うかという活動量のほう。
今日できることは3つあります。気になる相談所の成婚率の注釈まで読むこと。定義と分母をメモして面談で聞くこと。そして、自分の月あたりの申し込み目標をひとつ決めること。
やり方の合う合わないは人によって違いますし、結果にも個人差があります。それでも、数字に振り回される側から数字を使う側に回れると、婚活は驚くほど動きやすくなる。まずは現状の整理から始めたい方は無料相談を、腰を据えて戦略を組み立てたい方は有料カウンセリングをご利用ください。
