お見合い実務ガイド

お見合いで話すこと|60分の配分と交際率44%の進行表

お見合いで話すこと|60分の配分と交際率44%の進行表

この記事でわかること

  • お見合いで話すことは話題数より60分の配分で決まる。聞く20分・開く20分・つなげる15分が基本
  • 成婚者でも交際に進むのは中央値44〜46%、お見合い回数は中央値11回。1回に賭けすぎない根拠
  • 聞き上手だけでは沈黙する。仕事と趣味の「答え方」を余白つきで用意する一問二答の型
  • 避けたい話題6つと、結婚観は仮交際2〜3回目以降。外せない1点だけ初回終盤に自己開示で置く

お見合いで話すことは、話題を何個覚えるかではなく、60分をどう配るかでほぼ決まります。前半は相手に聞き、中盤で自分を開き、終盤15分を次の約束に使う。順番が先に決まっていれば、用意する話題は5つで足ります。

この記事が扱うのは、IBJ(日本結婚相談所連盟)加盟の結婚相談所でお見合いを控えた方の、当日の会話設計だけです。お見合いは「お見合い→仮交際→真剣交際→成婚」という段階の入口にあたり、ここでの目的は相手を見極めきることではありません。もう一度会うかを判断できる材料をそろえること。これだけです。

扱う範囲は6つ。①数字から見たお見合いの実態、②60分の進行表(話す順番)、③話題リストと「聞く→広げる→次につなげる」の型、④自分が聞かれたときの答え方と口下手な人向けの台本、⑤避けたい話題と結婚観を切り出す時期、⑥終盤15分の切り上げ方と直後のメモ。現場の実感で書いた部分には(個人差があります)と添えます。

この記事は結婚相談所の現役カウンセラー「さかとく」が書いています

IBJ加盟相談所で今も数十名の会員を直接担当する現場経験をもとに、一般論ではなく「実際どうすればいいか」をお伝えします。

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数字で見るお見合いの実態|成立率6%台、交際に進むのは2回に1回

会話の設計より先に、期待値の話をさせてください。ここがずれていると、1回のお見合いに賭けすぎて会話が尋問になります。

  • お見合い申し込みの成立率は約6%台。2021年は申込約420万件に対し成立約26万件で6.3%、年代別の最高は20代後半の男性8.6%・女性11.4%(IBJのデータを解説した民間サイトの集計値)
  • お見合いから仮交際に進む割合は、全会員ベースでは約30%が目安とされる一方、2025年に成婚した19,112人に限ると交際率の中央値は20代44.6%・30代44.3%・40代46.0%(IBJ『2025年 成婚白書』の解説)
  • 成婚者のお見合い回数は中央値11回で、成婚しなかった人の約2.7倍。活動期間は半年〜9か月、交際開始から約4か月で決断(IBJ『2025年 成婚白書』)
  • 2024年のIBJ成婚組数は過去最多の16,398組。初婚成婚者の代表値は女性34歳・男性36歳(IBJ『成婚白書2024年度版』)

ここで混同しやすいのが「約30%」と「44〜46%」です。前者は活動中の会員全体、後者は最終的に成婚した人だけを切り出した数字。母集団が違うので、同じ土俵で比べられません。競合記事でもよく混ざっているので、自分の期待値を作るときは「成婚まで行った人でも、交際に進むのは2回に1回ほど」と覚えておくのが実際的でしょう。

そして11回は中央値です。平均ではなく中央値で、分布は山が5〜15回あたりにあり、片側に20回以上の長い裾が伸びる形になります。つまり3回目で仮交際に進む人もいれば、20回目で出会う人もいる。数字の山と裾をセットで見ておくと、1回ごとの重みが現実的なところに戻ります。

「今日のお見合いで決めなければ」と気負って臨んだ回ほど質問が矢継ぎ早になり、手応えが下がる——こうしたご相談は珍しくありません(現場の傾向で、統計値ではありません。個人差があります)。確率が6%台で成立した貴重な1席だからこそ、力まずに済む設計が要ります。

お見合いの数字を母集団ごとに区別して示す(成立率6.3%/交際率30%と44〜46%/お見合い回数中央値11回)
お見合いの数字を母集団ごとに区別して示す(成立率6.3%/交際率30%と44〜46%/お見合い回数中央値11回)

お見合いの会話の流れと話す順番|60分の進行表

お見合いの所要時間は1時間前後がルールで、場所はホテルのラウンジやカフェ。お茶代は男性が支払い、交際に進むかの返事は当日中、遅くとも翌日13時までに担当者へ報告します(IBJ公式「お見合いと交際のルール&マナー」)。この「1時間」と「返事の期限」が、会話の設計図の外枠になります。

相談所が公開している進行例をもとに、目的別に並べ替えたのが次の表です。

時間帯 話すこと この時間の目的
0〜5分 お礼、天気・交通手段・お店の雰囲気、自己紹介 その場を共有して緊張をほどく
5〜20分 休日の過ごし方、趣味、出身地 相手に話してもらい材料を集める
20〜40分 仕事、食べ物やお店、旅行、自分の考え 自己開示。価値観を少しだけ出す
40〜55分 「行ってみたい」の共有、譲れない1点の自己開示 次に会う口実をつくる
55〜60分 切り上げの一言、会計、お別れ 余韻を残して終える

時間配分の原型は結婚相談所ノッツェが公開している進行モデルを参照しています(一企業の公開情報で、統計ではありません)。同社は自己紹介の長さを2分30秒〜3分(挨拶15秒・基本情報45秒・エピソード60秒・締め30秒)としていて、これは実際に声に出して計ってみると驚くほど長い。逆に言えば、30秒で終わる自己紹介は短すぎます。

前半で自分の話を長く取った回は、終わったあとの手応えが落ちやすい印象があります(これも現場の実感で、個人差があります)。前半は聞く、中盤で開く。順番を逆にしないだけで会話の温度が変わります。

当日の持ち物や到着時刻、担当者への報告まで含めた流れはお見合い当日の流れ|時刻つきタイムラインと返事の期限にまとめています。会話に集中するためにも、段取りは前日に頭から追い出しておきたいところです。

お見合いで何を話す?聞くことリストと「聞く→広げる→次につなげる」の型

話題は5つで十分です。多く用意するほど、消化しようとして質問が雑になります。

定番の話題5つと、そこから広げる一手

話題 最初の質問 広げる一手
休日の過ごし方 お休みの日はどう過ごされますか 「それ、いつ頃から?」ときっかけを聞く
出身地 ご出身はどちらですか 地元の食べ物・方言・帰省の頻度へ
仕事 お仕事は何をされているんですか 内容より「どんな時が楽しいか」を聞く
食べ物・お店 好きな食べ物はありますか おすすめのお店を聞き、行ってみたいと返す
旅行 最近どこか行かれました? まだ行けていない場所に話を移す

聞いて終わらせない3手|聞く→自己開示→もう一歩

上位に並ぶ記事はどれも「聞き上手になりましょう」と書いています。ただ、ここは現場では少し違う感触があります。双方が聞き役に回ると、会話は必ず止まるのです。質問に答えてもらったら、感想という名の自己開示を一つ挟む。これが抜けている人がいちばん多い。

❌「休日は何を?」→「カフェ巡りです」→「へえ、素敵ですね。お仕事は?」

⭕「休日は何を?」→「カフェ巡りです」→「いいですね。私は家で豆を挽くくらいなので、お店で飲むのが新鮮に感じます。どのあたりのお店に行かれるんですか」

違いは一文だけ。でも後者には、相手が次に聞き返せる手がかり(豆を挽く、お店を知らない)が置いてあります。

自分が聞かれたときの答え方を決めておく

意外に空白なのが、ここです。聞く練習ばかりして、答える準備をしていない人が本当に多い。

  • 仕事は一言+具体例。「経理です」で止めず、「経理です。月末だけ忙しくて、あとは比較的落ち着いています」のように生活が見える形にする
  • 趣味は相手が入れる余白をつける。「登山です」ではなく「登山です。といっても標高の低い山ばかりで、下山後にご飯を食べるのが本当の目的かもしれません」
  • 答えの最後を相手に渡す。「〜なんです。そちらはどうですか」まで一息で言えるようにしておく

質問攻めから抜ける「一問二答」

質問が続いて面接のようになってきたら、自分の答えを二段にします。一つの質問に対して「答え+自分の話」を返し、そこから相手に振る。marriage proが「一問二答」として整理している考え方で、沈黙と質問攻めの両方に効きます。

❌「何人くらいお見合いされたんですか」(婚活状況は避けたい話題)

⭕「緊張しますね。私は人数より、お店選びで毎回悩んでしまって。ここは担当の方に教えていただいたんです」

その「うまくいかない」には、<br>必ず理由があります。

お見合いで避けたい話題と、結婚観を切り出すタイミング

避けたい話題は、業界でほぼ共通しています。年収・貯蓄、過去の恋愛歴、婚活状況(何人と会ったか、何回断られたか)、政治や宗教・思想、勤務先や住所などの個人情報、そして「なぜ今まで結婚されなかったんですか」(ゼクシィ縁結びエージェントが公開するNGワード解説ほか、各社が共通して挙げる項目)。

最後の一つは、悪気なく出てしまう質問です。言われた側は責められたと受け取ることが多く、残り時間がどれだけあっても温度は戻りません。

では結婚観はいつ聞くのか。「大事なことだから初回で確認すべき」という意見をよく見かけますが、現場の順序は違います。価値観のすり合わせは仮交際2〜3回目以降。初回で踏み込んだ結果、お互いに条件を突き合わせる場になってしまったというご相談は少なくありません(傾向であり、個人差があります)。

ただし、どうしても外せない1点だけは初回の終盤に置くのが現実的です。転勤の可否、子どもを望むか、親との同居。やり方は質問ではなく自己開示にします。

⭕「私は転勤のある仕事で、数年ごとに動く可能性があります。先にお伝えしておいたほうがいいかと思って」

これなら相手は答えても答えなくてもよく、答えてくれればそのまま確認が済みます。時間が足りず聞けなかった場合は、担当者を通して確認してもらえます。無理に60分に詰め込む必要はありません。

なお、お見合いが立て込んで一件ずつの準備が雑になってきたときの枠の持ち方はお見合いが成立しすぎた時の絞り方|週2枠と仮交際3人で扱っています。

終盤15分の切り上げ方と、帰り道3分で書くメモ

ここを言語化している記事は、実はほとんどありません。会話の良し悪しは、終わり方でかなり挽回できます。

  • 45分ごろに合図。「そろそろお時間ですね。今日はありがとうございました」と、理由より先にお礼を置く
  • 次に会いたいときは具体物で。「さっきのお店、本当に行ってみたいです。よければ今度ご一緒させてください」
  • 迷っているときも言葉を用意しておく。「楽しかったです。担当の方にきちんとお返事しますね」で十分。その場で結論を出す必要はありません
  • 返事は当日中、遅くとも翌日13時まで担当者へ(IBJ公式)。迷いは時間ではほぼ解けないので、期限内に一度言語化してしまったほうが楽です

そして帰り道、スマートフォンのメモに4行だけ残します。2回目の話題は初回の引き継ぎで決まるのに、ここを記録している人がほとんどいない。

  1. 相手が出した固有名詞3つ(店名、地名、作品名など)
  2. いちばん盛り上がった話題と、そのきっかけ
  3. 聞けなかったこと(次回に回す)
  4. 自分が失速した瞬間(どの質問で詰まったか)

2回目の冒頭で「前回おっしゃっていた○○、その後どうでしたか」と言えるだけで、仮交際の滑り出しは明らかに変わります。4つめを書き溜めると、自分の弱点は3パターンくらいに収束していくはずです。

自分の詰まり方が自分では見えないときは、第三者に会話を見てもらうのがいちばん早いこともあります。彩星でも無料相談についてのページから、当日の進め方の相談を受け付けています。

よくある質問

Q. お見合いの1時間、話題は何個用意すればいいですか

A. 5つで足ります。休日・出身地・仕事・食べ物・旅行。大事なのは数ではなく、各話題から「広げる一手」を一つ決めておくことです。

Q. お見合いで何を話すか、順番に正解はありますか

A. 前半(5〜20分)で相手に聞き、中盤(20〜40分)で自分を開き、終盤(40〜55分)で次につなげる。この順番が基本です。自己開示を前に出すと、相手が話す隙がなくなります。

Q. 会話が続きません。沈黙が怖いです

A. 多くの場合、原因は話題不足ではなく「お互いが聞き役に回っている」ことです。質問に答えたら感想を一つ足し、最後を「そちらはどうですか」で相手に渡してください。沈黙が来たら、目の前にあるもの(お店の内装、飲み物)に戻せば立て直せます。

Q. 結婚観や価値観はいつ確認しますか

A. 本格的なすり合わせは仮交際2〜3回目以降が一般的です。初回は、外せない条件1点だけを質問ではなく自己開示の形で伝えるにとどめるのが現実的でしょう。

Q. 交際に進めませんでした。失敗でしょうか

A. 2025年に成婚した方でも、お見合いから交際に進んだ割合の中央値は年代別で44.6〜46.0%(IBJ『2025年 成婚白書』の解説)。約半分は交際に至っていません。成婚者のお見合い回数は中央値11回です。1回で結果が出ないことは、想定の範囲内と考えてよい数字です。

Q. 口下手で、気の利いたことが言えません

A. 気の利いたことは要りません。「お礼」「相手の答えへの短い感想」「自分の一言」「そちらはどうですか」の4つを順番に言えれば会話は回ります。台本は増やさず、この4手を体に入れるほうが確実です。

持ち帰ってほしい3つと、数字の扱い方

  • 話題より配分。60分を「聞く20分・開く20分・つなげる15分」に割り、話題は5つに絞る
  • 答える準備をする。聞き上手だけでは止まる。仕事と趣味の答えを、相手が入れる余白つきで一文作っておく
  • 1回に賭けない。成婚者でも交際に進むのは2回に1回ほど、お見合い回数は中央値11回。力みが抜けると会話は自然になる

次の一歩は、この記事を閉じたあとに5分だけ使うこと。自分の仕事と趣味の答えを声に出し、帰り道のメモ4項目をスマートフォンに下書きしておく。それだけで当日の負荷はかなり下がります。

数値について:本文の数字は各公表資料の公開時点のものです。集計対象(全会員か成婚者か)や年度によって値は変わり、今後の更新で数値が動く可能性があります。時間配分や自己紹介の秒数は各社が公開する進行例で、統計値ではありません。現場の傾向として書いた部分は私が担当した範囲での実感であり、成果を保証するものではなく、効果には個人差があります。

出典

  • 株式会社IBJ「お見合いと交際のルール&マナー」(所要時間・お茶代・返事の期限/加盟相談所向け公式解説)https://www.ibjapan.com/success/manners/
  • 株式会社IBJ『成婚白書 2024年度版』(2024年成婚16,398組・初婚成婚者の年齢/同社会員データ集計、2025年4月公表)PDF
  • 株式会社IBJ『2025年 成婚白書』公開リリース(成婚者19,112人の分析/同社会員データ集計)https://www.ibjapan.jp/information/2026/04/
  • 「仮交際成立率は44〜46%|IBJ成婚者がお見合いから交際に進む確率」(IBJ成婚白書2025年度版を解説した民間サイト)https://morito-yuko.com/omiai-kousaiseiritsu/
  • 「IBJのお見合い申し込みの成立率について」(2021年の申込約420万件・成立約26万件=6.3%、年代別。民間サイトによる集計で公式公表値ではない)https://konkatsu-ane.com/omiaiseiritsu-rate/
  • 結婚相談所ノッツェ「お見合いでの会話術」「お見合いでの自己紹介のコツ」(60分の時間配分・自己紹介2分30秒〜3分/一企業の公開情報)会話術/自己紹介
  • ゼクシィ縁結びエージェント「お見合い・婚活中に避けたいNGワード」「お見合いの切り上げ方の基本マナー」(避けたい話題の整理/一企業の公開情報)NGワード/切り上げ方
  • marriage pro「『質問攻め』と『沈黙』から抜け出す一問二答メソッド」https://prop-p.com/2025125-2/
  • 国立社会保障・人口問題研究所『第17回出生動向基本調査』結果の概要(夫婦の出会いのきっかけ。見合い1.1%、見合い+結婚相談所8.9%/国の公的統計)PDF

この記事を書いた人

さかとく

婚活サロン 彩星(さいせい)主宰/IBJ加盟結婚相談所 現役カウンセラー

IBJ加盟の結婚相談所で現役カウンセラーとして活動中。これまでに累計200名以上を担当し、今も第一線で数十名を並行サポートしているため、今の市場と現場を踏まえた助言ができます。ウェブマーケティングのライターとして培った「選ばれる見せ方」と、年間数千人の応募が集まる企業で人事部長として採用責任者を務めた「人を見極める視点」を、婚活に翻訳してお伝えしています。

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