
この記事でわかること
- 仮交際は一人に絞らず2〜3人を並行し、1〜1.5か月で気持ちを固めるのがIBJ系相談所での基本的な進め方
- デートは週1回を基準に間隔を空けず、連絡は1日1往復でマメさより安心感を優先する
- 手を繋ぐのは3回目が目安、真剣交際や告白の前には担当カウンセラーへ相談してから進める
- 断るときは仲人経由が原則で自然消滅は避け、脈なしの損切りは次のアポが決まるかで判断する
仮交際の進め方で迷ったら、押さえることは3つだけです。デートは週1回を基準に会う間隔を空けないこと、連絡は1日1往復を目安に相手のペースへ合わせること、そして2〜3人と並行しながら1か月ほどで気持ちを固めること。これはIBJ加盟の相談所で一般的に勧められる進め方であり、当相談所でも基本の型としてお伝えしているものです。
この記事は結婚相談所の現役カウンセラー「さかとく」が書いています
IBJ加盟相談所で今も数十名の会員を直接担当する現場経験をもとに、一般論ではなく「実際どうすればいいか」をお伝えします。
仮交際とは?お見合いから成婚までの流れの中での位置づけ
まず言葉の整理からです。仮交際(プレ交際)とは、お見合いでお互いが「もう一度会いたい」と回答したあとに始まる、複数の相手と並行して会える確認期間のことをいいます。恋人になったわけではなく、交際を申し込んだわけでもありません。「この人と真剣に向き合えるか」を見るための期間、と考えるのが正確です。
結婚相談所の交際は、おおむね次の順番で進みます。
| 段階 | 状態 | 期間の目安 |
|---|---|---|
| お見合い | 初対面。1時間ほどのお茶が一般的 | 1回 |
| 仮交際(プレ交際) | 複数と並行可。デートを重ねて見極める | 1〜1.5か月 |
| 真剣交際 | 一人に絞る。結婚を前提に条件をすり合わせる | 1〜2か月 |
| 成婚退会 | プロポーズ・お互いの相談所を退会 | — |
仮交際と真剣交際のいちばん大きな違いは、「他の人と会っていいかどうか」です。仮交際は複数並行が前提、真剣交際は一人に絞る。ここを混同したまま進めると、「相手は自分だけを見ていると思っていた」というすれ違いが起きます。婚活における仮交際は、恋愛の交際とは別のルールで動いている、と捉えてください。
もう一つ知っておきたいのが、IBJをはじめ多くの連盟で運用されている交際期間のルールです。お見合い日から原則3か月程度を交際期間の上限とし、双方の合意と相談所の承認があれば延長できる、という運用が一般的とされています(加盟相談所各社の解説による。詳細な規定は所属連盟・相談所によって異なります)。「いつまでもだらだら」が構造的に起きにくい設計になっている、と理解しておくと計画が立てやすくなります。
「一人に絞って毎日マメに」が、かえって仮交際を長引かせる
よく「仮交際に入ったら一人の方に絞って、誠実に毎日連絡を取るべき」と言われます。まじめな方ほど、そう考えがちです。ですが実際の進め方は、少し違います。
絞りすぎると、比べる相手がいないぶん「この人でいいのか」の判断が鈍りがちです。迷いが消えないまま時間だけが過ぎ、結局どちらにも進めない——「一人に決めきれず苦しい」というご相談は、じつは珍しくありません。
結婚相談所では、仮交際の同時進行はむしろ前提です。IBJの成婚白書をもとにした各社の分析では、成婚された方の仮交際人数は中央値で4〜5人程度という参考値も示されています。ただしこれは効果を保証する数字ではありません。無理なく丁寧に会えるのは2〜3人ほど、というのが当相談所での実感です。少なくとも「複数と会うのは不誠実」という思い込みは、いったん手放して大丈夫。相手も同じように複数の方と会っている、それがこの期間のルールだからです。
毎日の連絡も同じです。頻度を上げれば熱意が伝わる、とは限りません。むしろ相手に負担を感じさせ、早々に距離を置かれることもあります。
仮交際の会う頻度は「週1回」を基準に、間隔を空けない
仮交際でいちばん効くのは、会う頻度を落とさないこと。目安は週1回、難しくても2週に1回です。気持ちが動いた相手とは、月に3〜5回ほど習慣的に会えるのが理想——これは当相談所で一つの目安にしている頻度です。
なぜ頻度が大事なのでしょうか。間隔が空くほど、前回の温度感が冷めてリセットされてしまうからです。2週間ぶりに会うと、また初対面に近い緊張から始まる。これでは前に進みません。
期間の目安もつかんでおきましょう。仮交際は1〜1.5か月、真剣交際までのデートは3〜4回あたりが、当相談所で見ている一つの相場です。週1回で会えば、ひと月ほどで自然と見極めのタイミングが来る計算になります。だらだら半年、にはならない設計なのです。
- 1〜2回目:1〜2時間の食事やお茶で「一緒にいて疲れないか」を確認
- 3回目:半日のデートで、お金や休日の過ごし方など価値観に触れる
- 4〜5回目:1日を一緒に過ごし、将来を具体的にイメージできるか見る
そして毎回、別れ際に次の約束を軽く決めておく。これだけで間隔は自然と保たれます。
会う頻度が上げられないとき、どう埋めるか
仕事が忙しい、勤務地が離れている——週1回が物理的に難しい方もいます。その場合に大事なのは、頻度そのものより「次に会う日が決まっている状態」を切らさないことです。
会えない期間が2週間空くなら、その間に15分ほどの短い電話を一度入れる。あるいはランチや平日夜の1時間だけ会う。当相談所でも、遠距離気味のカップルには「短くていいので回数を作る」ことをお伝えしています。会っている時間の長さより、接触が途切れないことのほうが、関係の温度を保つうえでは効いてくるためです。
連絡の作法は「マメさ」より「安心感」
LINEの頻度は、基本を1日1往復と考えておけば十分。朝におはよう、夜にお疲れさま——そのくらいのテンポで、相手が返しやすいペースに合わせる。これがいちばんうまくいきます。
ここで一つ、誤解を解いておきたいことがあります。「返信が遅い=脈なし」ではありません。とくに男性はLINEを事務的な連絡ツールと捉える方も多く、興味があっても文章が短い・返信が遅い、ということはよくあります。「昨日から既読がつかない、もうダメかも」——そんなご相談は珍しくありませんが、次のデートの約束さえ生きているなら、慌てる必要はありません。
見るべきは頻度ではなく態度。会ったときに楽しそうか、次に会う話が自然に出るか。連絡は、その安心感を細く長くつなぐ役割だと考えてください。
ファーストコールから初デートまでの数日が、いちばん落ちやすい
意外と語られないのが、仮交際成立の連絡をもらってから初デートまでの数日〜1週間です。当相談所で見ていても、ここで失速して終わるケースは少なくありません。お見合いの空気が良かったのに、日程調整でもたついているうちに温度が下がってしまうのです。
やることはシンプルです。
- 成立の連絡を受けたら24時間以内に一言送る(男性から先に、と案内する相談所が多数派です)。「先日はありがとうございました。またお会いできてうれしいです」で十分
- 最初のやり取りで日程を出す。「来週の土日か、平日夜なら火・木が空いています」と候補を2〜3つ先に提示する。「いつが空いていますか」だけだと往復が増え、時間が流れます
- 店は誘った側が予約する。個室寄りで会話しやすい、駅から近い、価格帯が高すぎない——この3点で選べば大きく外しません
- 前日に一度だけ確認の連絡を入れる。「明日◯時に◯◯でお待ちしています」の一文で、当日の不安がぐっと減ります
初デートの費用は、お見合い同様に男性側が負担するケースが多く、IBJ系のマナー案内でも「デート代はなるべく男性が」とされています。ただし仮交際以降は厳密な規定ではないため、2回目以降は相手の様子を見ながら調整して構いません。女性側も、お礼を伝えたうえで「次はごちそうさせてください」と一言添えると、関係が対等に保たれます。
仮交際1か月の進め方【週別タイムライン】
複数の方と並行しながら、それぞれをどう進めるか。頭の中だけで管理すると、必ず抜けが出ます。おおまかな週割りを持っておくと、迷いがぐっと減ります。
| 時期 | デート | この週にやること | 見るポイント |
|---|---|---|---|
| 成立〜3日 | — | お礼の連絡+日程候補を提示、店を予約 | 返信のテンポが合うか |
| 1週目 | 1回目(1〜2時間の食事・お茶) | 別れ際に次回の話を出す | 一緒にいて疲れないか |
| 2週目 | 2回目(食事+少し歩く) | 敬語をやわらげる/下の名前で呼んでみる | 仕事・休日の過ごし方 |
| 3週目 | 3回目(半日デート) | お金・住まい・家族観に軽く触れる | 価値観の相性、手を繋ぐタイミング |
| 4週目 | 4〜5回目(1日デート) | 担当カウンセラーに進退を相談 | 子どもや働き方など将来像 |
| 5〜6週目 | — | 真剣交際へ進む/お断りを決める | 疲れていても会いたいと思えるか |
距離の縮め方には、現場で勧められている順番があります。①下の名前で呼ぶ → ②敬語をやめる → ③手を繋ぐ。いきなり③から入ると驚かれますが、①②を経ていれば自然に流れます。
手を繋ぐなら3回目のデートが一つの目安です。4〜5回目でも遅くありません。不安なら「手、繋いでもいいですか」と一言確認する。丁寧すぎるくらいで、この段階ではちょうどいいのです。
仮交際中に必ず話しておきたい5つのテーマ
楽しく過ごせたのに、真剣交際に入ってから条件が合わず破談——これは避けたい展開です。1か月のうちに、次の5つには軽くでも触れておいてください。重い面接にする必要はなく、「自分はこうしたい」を先に開示すると、相手も答えやすくなります。
- 仕事:結婚後も続けるか、転勤の可能性はあるか
- 住まい:どのエリアに住みたいか、持ち家か賃貸か
- 子ども:希望の有無(この一点だけは早めに)
- お金:家計の分担イメージ、金銭感覚のずれ
- 家族:親との距離感、同居の可能性
深掘りは真剣交際に入ってからで構いません。仮交際では「決定的にすれ違う点がないか」の確認で十分です。
仮交際を複数同時に進めるコツ|2〜3人の回し方
「複数と会っていいのはわかったけれど、実際どう回すのか」。ここでつまずく方が多いので、当相談所でお伝えしている実務を書いておきます。
スケジュールは先に枠を決める
おすすめは、週末2枠+平日夜1枠を婚活用に固定してしまう方法です。土曜午後にAさん、日曜午前にBさん、水曜夜にCさん——先に枠があると、日程調整の返信が速くなり、相手を待たせません。空いた時間で調整しようとすると、必ず後回しになります。
進度は「ずらす」より「揃える」
複数人を同じペースで進めると、4週目に全員の判断時期が重なります。これは苦しいようで、じつは決めやすい。比較できる状態で同時に判断するほうが、迷いが短くて済むためです。逆に一人だけ先行させると、その方の結果待ちで他が止まり、結果的に全員を失うこともあります。
混同を防ぐメモの習慣
話題の取り違えは、実際に起きます。デート後にスマホのメモへ「話したこと・次に話す話題・約束したこと」を3行だけ残す。これだけで「前に聞いたことをまた聞く」事故はほぼ防げます。
絞り込みの判断基準
「誰を残すか」で迷ったら、条件表ではなく次の3つで見てください。
- 疲れている日でも、会う約束が負担にならないか
- 会ったあと、気持ちが軽くなっているか
- 相手の欠点を知っても、受け入れられそうか
なお、相手に「他に何人と会っていますか」と聞くのは避けるのがマナーです。自分から話す必要もありません。聞いても答えは真偽不明で、判断材料になりません。
「なんとなく続ける」をやめる — 進む・引く の見極め
仮交際でいちばんもったいないのが、迷ったまま宙ぶらりんで続けてしまうこと。相手にとっても失礼になりますし、その間ほかのご縁を逃します。
真剣交際へ進みたいと思ったら、告白の前にまず担当カウンセラーへ相談してください。相手側の気持ち(いわゆる内示)を仲人同士で確認してから進めるのが、結婚相談所ならではの安全な段取りです。自分だけで突っ走って玉砕、を防げます。婚活を一人で抱えがちな方には、婚活が一人でできないのは当然|自力の限界と伴走者の選び方も参考になるはずです。
逆に、引くべきサインもあります。次のデートの約束がなかなか決まらない。会っても将来の話が一切出てこない。連絡が目に見えて減っていく。こうした状態が2週間ほど続くなら、無理に追いかけず、いったん区切りを考えていい頃かもしれません。
終える場合の作法も大切です。断りは仲人経由が原則で、相手本人に直接告げる必要はありません。連絡を返さず消える「自然消滅」は、この世界ではマナー違反とされます。判断に迷ったら、一人で抱え込まずカウンセラーに預けてください。伴走者がいる意味は、まさにこういう場面にあります。
数字も知っておくと落ち着けます。お見合いから仮交際へ進む成立率は3〜4割ほど、真剣交際から成婚退会に至る確率は約6割——これはIBJ成婚白書2024ほか各社分析による参考値です。母集団や年齢層によって差はありますし、成果を保証するものではありませんが、一段ずつ丁寧に進めた方が最後まで残りやすい、という傾向は読み取れます。真剣交際に入る前段階として、成婚前に確認すること7つ|退会前が最後のチャンス【2026年版】にも目を通しておくと、判断の軸がぶれません。
仮交際が終わるのは「普通のこと」——数字で見ておく
ここは、他の記事があまり書かない部分です。仮交際は終わるほうが多数派だと、先に知っておいてください。
加盟相談所各社がIBJのデータとして紹介している参考値では、お見合いから仮交際に進む割合は約35%、仮交際から真剣交際に進む割合は1割前後、真剣交際から成婚退会に至る割合は約6割とされています(数値は加盟相談所の公表・引用によるもので、母集団や集計時期によって変動します。成果を保証するものではありません)。
つまり、仮交際に入った相手の大半とは、真剣交際に進まないまま終わります。これは進め方が下手だからではなく、制度上そういう確率の場所だということです。
また、2025年に公表されたIBJの成婚白書(約2万人規模の分析)では、成婚された方は平均で10人前後とお見合いをし、交際開始からおよそ4か月で決断に至ったとされています。20代はもう少し時間をかける傾向も報告されています。1人目でうまくいく前提を捨てて、複数回の出会いを織り込んで計画を立てるほうが、結果的に消耗しません。
お断りされた後、どう立て直すか
交際終了の連絡は、何度受けても堪えます。当相談所でお伝えしているのは、次の3つです。
- 理由を詮索しない:仲人経由で伝わる理由は簡略化されており、本当のところは分かりません。考えても答えは出ません
- 1週間は活動を止めない:落ち込んだ直後に休むと、そのまま止まりがちです。お見合いの申し込みだけは通常どおり続けてください
- 3人続けて同じ理由で終わったら相談する:1件は相性、3件は改善余地のサインです。服装・会話・条件のどこかを担当と一緒に見直しましょう
終了は失敗ではなく、確率の中の通過点です。感じ方には個人差がありますが、そう捉え直せると次の一歩が軽くなります。
よくある質問
仮交際は何人まで同時に進めていいですか?
一人ひとりに丁寧に向き合えるのは2〜3人が現実的です。上限を5人程度とする相談所もありますが、人数より、それぞれと週1回のペースを保てるかで決めてください。
仮交際の期間はどのくらいが普通ですか?
当相談所での目安は1〜1.5か月ほどです。デート3〜4回で「この人と真剣に向き合えるか」を見極める方が多く、半年以上ずるずる続くのはむしろ例外と考えてください。連盟によってはお見合い日から原則3か月程度という交際期間の運用もあります。
仮交際中に相手から告白されたら、真剣交際になりますか?
告白=真剣交際とは限りません。結婚相談所では、双方が担当カウンセラーに意思を伝え、仲人同士で確認したうえで真剣交際に移行するのが正式な手順です。その場で即答せず、「担当に相談してからお返事します」で問題ありません。
連絡が減ってきました。脈なしでしょうか?
一概には言えません。忙しさや性格による差が大きい部分です。ただし次のデートの約束も出てこないなら、状況を担当カウンセラーに共有し、確認してもらうのが確実です。
デート代は毎回男性が払うものですか?
お見合いのお茶代は男性負担がIBJのルールとされ、初デートも男性が持つケースが多数です。仮交際以降に厳密な規定はありませんので、回数を重ねるなかで負担が偏らないよう調整して構いません。女性側からお礼と「次は」の一言があると、双方が気持ちよく続けられます。
お断りしたいときはどうすれば?
担当者に「今回は見送りたい」と伝えれば、仲人経由で相手に届きます。理由を細かく説明する義務はありません。連絡を絶つ形だけは避けましょう。
迷ったら、進め方の型を一度整理してみる
仮交際は、恋人としてのゴールではなく、結婚に向けて相手を見極める確認の時間です。週1回会う、1日1往復連絡する、1か月で気持ちを固める——この型さえ持っておけば、複数の方と並行しても混乱しません。
それでも「今の自分はどのタイプの進め方が合うのか」が見えにくいときは、当サイトの婚活タイプ診断(10問・約3分)で現在地を整理してみてください。次の一歩が、少し具体的になるはずです。