
この記事でわかること
- 会話が続かないのは話題不足ではなく、焦って質問を重ね「面接化」することが本当の原因
- 初デートで無言を嫌う男性は43.7%。沈黙は怖いが、一人で埋めようとするほど逆効果になる
- 続く会話の鍵は開いた質問・一問二答・気持ちの深掘りの3つ。理想は自分3対相手7の比率
- お見合いと仮交際では続かない理由が違う。場面ごとに対処を変えるのが近道
婚活で会話が続かないのは、話題の引き出しが足りないからではありません。多くの場合、沈黙を怖がって質問を重ね、まるで面接のようになってしまうことが本当の原因です。続く会話の鍵は、ネタの数ではなく「相手が自然に話したくなる質問の作り方」にあります。
この記事は結婚相談所の現役カウンセラー「さかとく」が書いています
IBJ加盟相談所で今も数十名の会員を直接担当する現場経験をもとに、一般論ではなく「実際どうすればいいか」をお伝えします。
「話題が足りないから続かない」という誤解
婚活の会話術というと、鉄板ネタ10選のような話題リストがよく紹介されます。事前に話題を仕込んでおけば安心、というわけです。ですが、現場の実感は少し違います。
話題をたくさん用意した人ほど、会話がぶつ切りになりやすい——。カウンセリングをしていると、そんな逆転をよく見かけます。「出身は?」「趣味は?」「休日は何を?」と用意した質問を消化していくうちに、いつの間にか尋問のような空気になってしまうのです。
ネタが尽きたら終わり。そういう会話は続きません。大事なのは数ではなく、ひとつの話題をどれだけ広げられるか。ここに気づけるかどうかが、最初の分かれ道になります。
会話が続かない本当の原因は「焦って埋めようとする」こと
沈黙が怖い。この感覚自体は、とても自然なものです。ある初デートの調査では、男性が嫌なこととして「無言」を挙げた人が43.7%にのぼりました(えんウチ/Diverse調査)。会話の途切れを気まずく感じるのは、あなただけではありません。
問題は、その気まずさを一人で埋めようとしてしまう点にあります。焦って次の質問を出す。相手は短く答える。また沈黙。さらに質問——。この悪循環こそが、会話を「面接」に変えてしまう正体です。マッチングアプリの初回デートでも「話す内容が思いつかず沈黙が続いた」という失敗は多く、失敗経験者は男性41.0%・女性33.7%という調査もあります(クリプタル調査。いずれも単一企業の調査のため参考値としてご覧ください)。
もうひとつ、見落とされがちな要因があります。会話が始まる前の第一印象です。初対面で好印象な男性の特徴として「清潔感のある服装」を挙げた女性は77.5%(日本ブレーンキャピタルの調査による参考値)。相手のテンションが最初に下がってしまうと、どんな良い話題を振っても広がりにくくなります。会話が続かない悩みの一部は、実は会話以前で決まっているのです。装いの整え方は婚活プロフィール写真のコツ|盛らずに申し込まれる人の共通点でも触れています。
続く会話をつくる「質問の作り方」
ここからが本題です。会話を続けるコツは、話題を増やすことではなく、質問の形を変えること。具体的には次の3つに絞れます。
1.「はい/いいえ」で終わらない聞き方にする
「お仕事は忙しいですか?」と聞けば、返ってくるのは「はい」か「いいえ」。会話はそこで止まります。同じことを「どんなお仕事をされているんですか?」と開いた形にするだけで、相手は自分の言葉で話し始めます。
2.一問二答で「返し」を用意する
質問して答えが返ってきたら、すぐ次の質問にいかないこと。「私も休日はよく歩きます」と自分の話を一言そえてから、もう一度その話題を掘り下げる。この「一問二答」を意識すると、会話が尋問ではなく往復になります。
3.事実ではなく「気持ち」を掘る
「ご旅行はどちらへ?」は事実を尋ねる質問です。「その旅行、何がいちばん良かったですか?」は気持ちを尋ねる質問。気持ちを聞かれると、人は話したくなります。ひとつの話題が二段、三段と深まっていくのです。
会話の理想的な比率は、自分3・相手7ほど。自分が話す量を減らすほど、相手は「話しやすい人だ」と感じてくれます。ネタをたくさん覚えるより、この一点を守るほうがずっと効きます。
場面別に見る「続かない」の正体
ひとくちに会話が続かないといっても、段階によって理由は変わります。結婚相談所での婚活なら、お見合いと仮交際のデートでは、会話の目的そのものが違うからです。同じ対策をあてはめてもかみ合わないのは、そのためです。
| 場面 | 続かない主な理由 | 効く対処 |
|---|---|---|
| お見合い(初対面・約1時間) | 緊張で質問攻めになり面接化する | 話題は3つで十分。ひとつを深掘りする |
| 仮交際のデート | 探り合いが続き本音が出ない | 自己開示を先にして相手を安心させる |
| 真剣交際に向かう頃 | 将来の話を避けて表面的になる | 価値観の質問を少しずつ混ぜる |
お見合いでうまく話せず落ち込む方は少なくありませんが、そもそもお見合いが組めずに悩むケースも多いものです。入口でつまずいている場合はお見合いの申し込みがされない4つの原因|来ない人の見直し点も参考になります。
沈黙は「失敗」ではありません
最後に、いちばん伝えたいことを。沈黙が数秒あっても、それは失敗ではありません。むしろ、沈黙を怖がって焦る質問こそが会話を壊します。
「相手が黙ってしまうと、自分がつまらないのかと不安になる」というご相談は珍しくありません。ですが、相手も同じように緊張しているものです。無理に埋めず、「緊張しますね」と正直に口にするだけで、場の空気がふっとやわらぐこともあります。
会話が弾まなかったのに交際希望が届く、という一見ふしぎな出来事も現場ではよく起こります。相手は「たくさん話しかけてくれた=自分に関心がある」と受け取っていた、というわけです。盛り上がらなかった=脈なし、とは限りません。
よくある質問
Q. 事前に話題をどれくらい用意すればいいですか?
3つで十分です。仕事・休日の過ごし方・食べ物あたりを用意し、そのどれかを深掘りする前提で臨みましょう。数より、ひとつを広げる姿勢が会話を続けます。
Q. 自分の話ばかりしてしまう癖があります。どうすれば?
自分が一言話したら、必ず「〇〇さんはどうですか?」と相手に返す。この「話したら返す」を機械的に守るだけで、比率は自然と相手寄りに整っていきます。
Q. 何を話しても盛り上がりません。相性の問題でしょうか?
相性の前に、聞き方を見直す価値があります。事実を尋ねる質問ばかりだと、誰と話しても事務的になりがちです。気持ちを掘る質問に変えてから判断しても遅くありません。
会話が続かない悩みは、性格の問題でも相性だけの問題でもありません。質問の形を少し変えるだけで、流れは驚くほど変わります。とはいえ、自分の会話の癖は自分ではなかなか気づけないもの。第三者に一度、客観的に見てもらうのが近道です。一人で抱え込みやすい方は婚活が一人でできないのは当然|自力の限界と伴走者の選び方もあわせてどうぞ。効果には個人差がありますが、聞き方を整えるだけで手応えが変わる方は少なくありません。