
この記事でわかること
- お見合い60分は0〜5分・中盤・最後10分の3分割で組む。話題を覚えるより順番を決めるほうが早い
- 質問は事実→気持ち→こだわりの3段で深掘りし、相槌→共感→自己開示→質問の順で回すと自然に3:7になる
- 断られる理由の1位は「会話が弾まなかった」。聞かない話題を先に決め、男性は所作、女性は価値観の見せ方に力点を置く
- 沈黙の復帰フレーズ3つと、仮交際につながる締めの一言・返事の目安(当日〜翌日13時ごろ)まで用意
お見合いで話すことは、最初の5分は「今ここ」の話、中盤は相手のプロフィールの深掘り、最後の10分は次につなげる一言。この順番を決めておけば、話題を何十個も覚える必要はありません。
この記事は、IBJ加盟の結婚相談所でのお見合い(1対1・60分前後・ホテルラウンジやカフェ)を前提にしています。明日が本番の方、今夜のうちに準備しておきたい方に向けた内容です。扱うのは、60分の進行表、話題と質問の型、避けたい話題とその言い換え、沈黙が起きてしまった後の戻し方、そして仮交際につなげる締め方。最後に、前夜15分でできる準備メモも置きました。
「挨拶のあと、いきなり何を聞けばいいんですか?」——この質問がいちばん多く届きます。
この記事は結婚相談所の現役カウンセラー「さかとく」が書いています
IBJ加盟相談所で今も数十名の会員を直接担当する現場経験をもとに、一般論ではなく「実際どうすればいいか」をお伝えします。
お見合いで最初に何を話す?「今ここ」の話から入る
最初の5分は、ふたりが同時に見ているもの・体験していることだけで組み立てます。天気、会場の雰囲気、ここまでの移動。内容が薄くてかまいません。この5分の役目は情報収集ではなく、お互いの緊張をほどくことだからです。
やりがちなのが、着席と同時にプロフィールの質問を始めてしまうこと。
- ❌「はじめまして。ご趣味は何ですか?」(挨拶の直後に質問から入ると、相手は答えを探す側に回されます)
- ⭕「はじめまして、お時間つくっていただいてありがとうございます。今日は冷えますね。ここまで電車でしたか? 私は乗り換え込みで30分ほどでした」
違いは自分の情報を先に少し出しているかだけ。相手は「30分」に対して「私は40分でした」と返せます。答えやすい球を先に投げるのが、最初の5分の仕事です。
所作の目安も押さえておきましょう。到着は10分前、最初の声がけは男性から、会計は男性側が持つのが一般的(サンマリエ、ツヴァイ各社の案内より)。担当カウンセラーから別の指示がある場合はそちらが優先です。
お見合いの会話の流れと話す順番は?60分の進行表
結婚相談所のお見合いは45〜60分が標準とされています(ganmi、ツヴァイ、サンマリエの各案内)。時間が決まっているのだから、進行表を持っていけばいい。話題リストを暗記するより、こちらのほうがずっと楽です。

| 経過時間 | すること | 最初のひと言の例 |
|---|---|---|
| −10分 | 会場に到着、席と荷物を落ち着かせる | (会話前) |
| 0〜5分 | 挨拶とお礼、天気・会場・移動の話 | 「お時間ありがとうございます」 |
| 5〜25分 | 趣味・休日の過ごし方を深掘り | 「休日は何をされていることが多いですか?」 |
| 25〜40分 | 仕事・暮らし方・出身地 | 「お仕事は何年目になるんですか?」 |
| 40〜50分 | 結婚観は「前向きさ」と「興味」まで | 「どんなご家庭が理想ですか?」 |
| 50〜60分 | 感想を言葉にして、次の提案 | 「楽しかったです。またお話ししたいです」 |
配分の考え方は、銀座の相談所ブログが示す「最初10分・中盤40分・最後10分」の三分割と同じ発想です。数字は目安であり、会話が乗っていれば趣味の話が30分続いてもかまいません。守ってほしいのは順番だけ。軽い話→具体的な暮らし→結婚観→締めの向きを逆走させないことです。
なお、条件のすり合わせ(転勤の有無、住む場所、子どもの希望、親との関係)を初回で詰めるのは早すぎます。初回は「結婚に前向きである」「相手に興味がある」が伝われば十分で、具体的な条件は仮交際の2〜3回目以降に回したほうが続きます。
盛り上がる話題は?深掘りの型「事実→気持ち→こだわり」
話題そのものは定番で足ります。趣味、休日、食べ物、出身地、旅行、観た映画、プロフィールに書かれた共通点。差がつくのは一つの話題をどこまで掘れるかです。

掘る順番は3段です。
- 事実を聞く:「休日はどこかに出かけますか?」
- 気持ちを聞く:「その時間がいちばん好きなのは、どのあたりですか?」
- こだわりを聞く:「選ぶときに、ここは外せないという基準はありますか?」
2段目と3段目に入ると、相手は「答え」ではなく「自分」を話し始めます。ここが初対面の60分でいちばん効く場所。逆に1段目の質問を10個並べると、面接になります。
よく「聞き上手が有利」「話す比率は自分3・相手7が理想」と言われます(話し方関連の解説サイトなどで広く紹介されている目安)。方向としては賛成です。ただ現場で見ていると、質問が上手い人より、感想を返すのが上手い人のほうが仮交際に進んでいます。質問だけを重ねると、聞き上手ではなく「尋問する人」になってしまう。3:7を実際の手順に落とすなら、質問は最後に置いてください。
- ❌「ご趣味は?」→「へえ」→「お仕事は?」→「そうなんですね」→「ご出身は?」
- ⭕「へえ、山に登られるんですね(相槌)。朝早いの、大変じゃないですか(共感)。私は朝が弱くて、休みの日は昼まで寝てしまいます(自己開示)。最近はどのあたりに行かれたんですか(質問)」
相槌→共感→軽い自己開示→質問。この4拍で回すと、自分の話す量が自然に3割前後に収まり、相手は「話させてもらった」ではなく「話が通じた」と感じます。会話が続かないというご相談の多くは、話題の数ではなくこの順番が原因でした(私が担当した範囲での傾向で、統計値ではありません)。
避けたい話題とNG質問は?断られる理由の1位は「会話が弾まなかった」
お見合い後に断られた理由として「会話が弾まなかった」が1位に挙がるという集計(相談所primvere-mの実務集計/参考値)があります。フィーリング不一致の7〜8割が、説教めいた話やネガティブな話といった会話の中身に起因するという指摘も(相談所cowaの調査/参考値)。どちらも大規模統計ではありませんが、会話は加点より減点で効くという方向は、現場の実感と一致します。
そのまま使える形にしておきます。
| 避けたい質問・話題 | 言い換え |
|---|---|
| 「婚活はいつから?何人とお見合いされました?」 | 「ご活動のペースはつかめてきましたか?」 |
| 「年収はおいくらですか?」「貯金は?」 | (プロフィールで確認済みの範囲にとどめ、聞かない) |
| 「どこにお住まいですか?」(詳しい住所) | 「職場はこのあたりですか?」(沿線まで) |
| 「前の恋人とはなぜ別れたんですか?」 | (初回では触れない) |
| 「仕事が本当にきつくて、上司が……」 | 「大変な時期もありますが、この部分は好きなんです」 |
| 「結婚したら仕事は辞めますよね?」 | 「結婚後の働き方って、考えることが多いですよね」 |
年収や貯蓄をその場で確かめたくなるお気持ちは分かります。真剣だからこそ早く知りたい。それでも初回で聞くと、相手には「条件の確認に来た人」として残ってしまう。こうしたご相談は珍しくありません。
力点は男女で変えたほうが実用的です。男性が断られる最多理由はマナー・態度・清潔感で約46%、女性が断られる最多理由は価値観・性格が合わなそうで約51%という整理があります(marriage-guidebookの解説/参考値、集計元の規模は公開されていません)。つまり男性は所作とネガティブ発言を削る方向、女性は価値観を「否定ではなく前向きな言い方」で見せる方向。同じ60分でも守る場所が違います。

沈黙になったらどう戻す?3つの復帰フレーズ
沈黙は起きます。起きた前提で、戻し方を1つだけ持っていきましょう。
- さっきの話に戻す:「さきほどの旅行の話、もう少し伺っていいですか。いちばん良かった場所はどこでした?」
- 目の前のものに触れる:「このお店、落ち着きますね。普段こういう雰囲気のところ、お好きですか?」
- 素直に言ってしまう:「すみません、少し緊張してしまって。お話しできるのが嬉しくて、言葉が追いつきません」
3番目は意外に強いです。黙り込むより、緊張を口に出した人のほうが印象が残る。相手も同じくらい緊張していますから。
会話が途切れた数十秒を「失敗した」と受け取って、そこから早口になり話題を次々変えてしまう——この崩れ方が、終盤までの空気をいちばん重くします。無言の時間そのものより、焦って進行表を捨てることのほうが痛い。※個人が特定されないよう、複数の事例をもとに内容を再構成しています。
仮交際に進む確率を上げる締め方は?最後の10分
多くの記事は、会話が終わると筆を置きます。実際に差が出るのはここから。
最後の10分でやることは3つです。
- 感想を言葉にする:「今日お話しできてよかったです。山の話、聞いていて楽しかったです」
- 興味を先に伝える:「よければ、またお会いしてお話ししたいです」
- 次の具体を軽く置く:「おすすめいただいたお店、行ってみたいです。もし機会があれば一緒に」
「また会いたい」だけだと社交辞令に見えます。相手の話から引いた具体を一つ添えるだけで、聞いていた証拠になる。日程を確定させる必要はありません。相談所では交際成立の連絡が先に来るため、その場での約束は不要です。
返事の目安は、できれば当日、遅くとも翌日13時ごろまでとする案内が一般的(All Aboutなど)。相談所やカウンセラーごとに締め切りが違うので、自分の担当者に確認しておくのが確実です。交際成立の連絡が来たら、1〜2週間以内に初デートの日を決めるのが標準的な進め方とされています。
断られても、会話そのものが失敗だったとは限りません。IBJの成婚白書(2024年度版、PR TIMES公表)によると、成婚した方のお見合い回数は10〜14回、仮交際は4〜6人。お見合いから交際に進む割合は40%前後と紹介されることが多く、年代別に44〜46%という数字もありますが、こちらは一次資料ではなく解説記事経由で確認した値です。いずれも集計対象や年度で変わる目安で、個人差があります。
断られた理由の傾向はお見合いのお断り理由|会う前は写真35%・後は会話29%に、結果が届くまでの待ち方はお見合い結果が当日来ないのは普通|脈なしとは限らない理由と待つ目安にまとめています。
前夜15分でできる準備メモと、当日の持ち物
打率が高い方は、だいたい前夜に同じことをしています。15分で終わります。
- プロフィールを2回読む(1回目は全体、2回目は質問にできそうな箇所に印をつける)
- 質問を3つ書き出す(事実・気持ち・こだわりの3段で1セット)
- 自分の話を2つ用意する(休日の過ごし方、仕事で好きな部分。各30秒で話せる長さに)
- 聞かないことを決める(年収、過去の恋愛、婚活の人数)
- 締めの一言を声に出して1回言う(「またお会いしてお話ししたいです」)
当日の持ち物と時間の目安
- 会場到着:予定時刻の10分前
- 所要時間:会話は60分前後、前後の移動を含めて2時間半ほど見ておくと安心
- 持ち物:プロフィールのコピーまたは写真データ、現金(会計は男性側が持つのが一般的)、ハンカチ、鏡、担当カウンセラーの連絡先
- 服装:きれいめの服装で、会場の雰囲気に合わせる。迷う場合は担当者に写真を送って確認
よくある質問
Q. お見合いで最初に何を話せばいいですか?
天気、会場、ここまでの移動の3つで足ります。自分の情報(移動時間など)を一言添えると、相手が返しやすくなります。プロフィールの質問は着席後5分を過ぎてからで十分です。
Q. 結婚相談所のお見合いは、アプリの初デートと何が違いますか?
時間が60分前後に決まっていること、お互いのプロフィールが事前に共有されていること、そして結婚を前提とした出会いである点が違います。見合い結婚は全体の8.6%(国立社会保障・人口問題研究所 第16回出生動向基本調査/2021年)ですが、現在の「お見合い」は相談所経由が主な舞台です。比較の詳細はお見合い婚活とアプリの違い|性格と使える時間で選ぶ3つの出会い方でも触れています。
Q. お見合い後のLINEでは何を話せばいいですか?
当日のお礼と、会話に出た具体を一つ。「山の話、楽しかったです」のように、覚えていたことが伝わる内容がいちばん効きます。長文は不要で、2〜3行で十分。返信の間隔は相手のペースに合わせ、連絡先の交換時期は担当カウンセラーの案内に従ってください。
Q. お見合い後の初デート(2回目)は何を話しますか?
初回で触れなかった暮らし方に一歩入ります。仕事の進め方、休日の過ごし方の実際、家族との距離感。条件のすり合わせは3回目以降に置くと、デートが面接になりません。交際成立から1〜2週間以内に会うのが一般的な進め方です。
Q. 話す比率は本当に3:7を守るべきですか?
比率は結果であって目標ではありません。相槌→共感→自己開示→質問の順で回していれば、自然と3割前後になります。比率を気にして黙り込むと、かえって相手の負担が増えます。
次の一歩
60分の進行表、質問の3段、聞かないことのリスト、締めの一言。この4つを紙1枚に書いて持っていけば、当日の判断はほとんど要らなくなります。会話が得意になる必要はなく、順番を決めておくだけ。
それでも「自分のお見合いだけ、なぜか中盤で止まる」という場合は、会話ではなく申し込みの相手選びやプロフィールの書き方に原因があることもあります。ご自身の傾向を知りたい方は婚活タイプ診断(10問・約3分)から始めるか、状況の整理だけでも無料相談をご利用ください。進み方には個人差があります。
出典
- IBJ『成婚白書 2024年度版』(PR TIMES、2025年公表)——成婚者のお見合い回数10〜14回、仮交際4〜6人:リリース。本記事は一次PDFではなくリリース本文および解説記事経由で確認した値です。
- 国立社会保障・人口問題研究所「第16回出生動向基本調査」(2021年調査)——見合い結婚8.6%:調査概要。
- お見合いの標準時間(45〜60分)・到着10分前・会計の慣習——ganmi.jp、ツヴァイ、サンマリエの各案内。事業者の実務慣習であり、統一規定ではありません。
- 60分の時間配分の実例——銀座あおぞら(相談所ブログ)。1社の運用例です。
- 断られる理由1位「会話が弾まなかった」——primvere-m.com(相談所の実務集計/参考値、母数非公開)。
- フィーリング不一致の7〜8割が会話起因——cowa.co.jp(相談所の調査/参考値、母数非公開)。
- 男性はマナー・清潔感約46%、女性は価値観・性格約51%——marriage-guidebook.com(解説記事/参考値、集計条件非公開)。
- 返事の目安(当日〜翌日13時ごろ)——All About。相談所ごとに締め切りが異なります。
- 交際成立後1〜2週間以内の初デート——kotokoto-konkatsu.jp(相談所ブログ)。
- お見合いから交際への移行率40%前後、年代別44〜46%——morito-yuko.com、goodluck-stage.jp。いずれも解説記事経由の値で、一次資料での確認は取れていません。
- 会話の比率3:7——dict.hanasaku-kaiwa.com(会話術の解説)。経験則であり、検証された基準ではありません。
本記事の数値は執筆時点(2026年11月)に確認できたものです。相談所やカウンセラーの方針により運用は異なり、進み方には個人差があります。結果を保証するものではありません。
