
この記事でわかること
- お見合いで話すことは仕事・趣味や休日・食べ物の3つで足りる。数ではなく3往復できる深さで用意する
- 60分は0〜5分場の話/5〜20分仕事/20〜45分趣味/45〜55分結婚観/残り5〜10分まとめに割る
- 会話が弾まない原因は話題不足ではなく反応不足。共感一言+自分の話一言を足す「一問二答」で広げる
- 連絡先交換ができない前提でも、終了10分前に次に行きたい場所を置けば次につながる
お見合いで何を話すか迷ったら、話題を増やす前に60分の配分を決めてください。最初の5分は場の話、中盤は仕事と趣味、終盤は結婚観と次の約束。持っていく引き出しは3つで足ります。
この記事が対象にするのは、IBJ(日本結婚相談所連盟)加盟の結婚相談所でのお見合い、つまりカウンセラーが日程と場所を設定する初回の1対1の面談です。婚活アプリやパーティーの会話術は扱いません。
先に用語を3つだけ整理します。①お見合い=初回の面談。②仮交際=お見合い後に始まる、複数の相手と並行して会ってよいお試し期間。③真剣交際=一人に絞り、結婚を前提に進む段階。この流れの中でお見合いが担うのは「好かれること」ではなく、仮交際に進むかどうかを互いに判断することです。目的を取り違えると、会話が面接になります。
以下では、持っていく3つの引き出し、60分の時間配分と話す順番(オンライン45分版も併記)、会話が続かないときの戻し方、聞いてはいけない質問と聞かれたときの返し方、次につながる締め方の順に進みます。お見合い当日までの全体の流れを先に押さえたい方は、お見合いの流れQ&A|申し込み成立7%から仮交際44%までの順番もあわせてご覧ください。
この記事は結婚相談所の現役カウンセラー「さかとく」が書いています
IBJ加盟相談所で今も数十名の会員を直接担当する現場経験をもとに、一般論ではなく「実際どうすればいいか」をお伝えします。
お見合いで話すことは「3つの引き出し」で足りる
60分という時間を前にすると、話題を10個も20個も用意したくなります。けれど実際に必要なのは、深く掘れる引き出しが3つあることです。
- ①仕事|何の仕事か、ではなく「1日の流れ」「繁忙期」「その仕事を選んだきっかけ」まで
- ②趣味・休日の過ごし方|始めた時期、どこでやるか、おすすめの場所
- ③食べ物・最近行ってよかった店|次の約束に最もつなげやすい
この3つをスマホのメモに書いて持っていく。私がご案内している範囲では、この「カンペ3枚」を用意した方のほうが、当日の沈黙が短くなる傾向があります(統計値ではなく、個人差があります)。あわせて相手のプロフィールから、掘り下げたい箇所を2行だけ選んでおいてください。全部読み込もうとすると、当日は逆に思い出せません。
つまずきやすいポイント:質問リストを20個つくって臨み、ひとつ答えが返るたびに次の質問へ移ってしまい、終盤に「面接のようでした」と伝わってしまうケースがあります(※個人が特定されないよう、複数の事例をもとに内容を再構成しています)。リストは数ではなく、深さで用意するものです。
もうひとつ、緊張を下げる数字を置いておきます。IBJが公表した「2025年 IBJ成婚白書」では、成婚した方は平均11人とお見合いをしており、お見合いから交際に進む割合は全年代で約40%以上とされています。つまり、1回のお見合いが仮交際につながらないのは珍しいことではありません。10回のうち6回は進まない前提で臨むほうが、肩の力は抜けます。
お見合いの会話の流れ|60分の時間配分と話す順番【5ステップ】
お見合いの時間は1時間、長くて1時間半が目安です(結婚相談所各社の公開情報。相談所や会場によって運用は異なります)。60分を前提に、話す順番を5つに割ります。

ステップ1|0〜5分:挨拶と「場の話」で体温を上げる
到着は約束の5〜10分前。最初の5分は、相手を知る時間ではありません。声を出して緊張をほどく時間です。「お時間いただきありがとうございます」「駅から迷われませんでしたか」「落ち着いたお店ですね」。この3つで十分です。
つまずきやすいポイント:ここで自己紹介を長く始めてしまう方が多い。最初の5分の自己紹介は、名前と住んでいるエリア、仕事を一言、で切り上げてください。
ステップ2|5〜20分:仕事の話を「3往復」させる
仕事はお互いに答えやすく、外しにくい話題です。狙うのは職種の確認ではなく、3往復。
❌「お仕事は何をされているんですか」→「事務です」→「そうなんですね。趣味は?」
⭕「お仕事は何を?」→「事務です」→「一日はどんな流れなんですか」→「午前は電話が多くて…」→「それは気が張りますね。繁忙期はいつ頃ですか」
つまずきやすいポイント:ここを5分で切り上げると、終盤に話題が枯れます。話題が足りなくなるのは終盤の問題ではなく、中盤で掘らなかったことの結果です。
ステップ3|20〜45分:趣味・休日の過ごし方で共通点を探す
一番長く取る区間です。趣味、休日、食べ物、行ってみたい場所。ここで出た「行ってみたい」が、終盤の次の約束の材料になります。
つまずきやすいポイント:共通点が見つからないと焦って話題を変えがちですが、知らない趣味こそ「やったことがないので聞きたいです」と言えば相手が主役になれます。
ステップ4|45〜55分:結婚観は「聞く」より「置く」
結婚観は避けなくていい話題です。ただし詰問にしないこと。「いつまでに結婚したいですか」ではなく、「ご家族とはどんな休日を過ごされていましたか」「私は休みの日は家で過ごすほうが好きで」と自分の側を先に置くと角が立ちません。
つまずきやすいポイント:子どもの希望、住む場所、親との同居。これらを初回で全部確認しようとすると、ほぼ重くなります。仮交際で聞けば間に合います。
ステップ5|残り5〜10分:まとめに入る
終了5〜10分前には会話を締める方向へ切り替えます。ここは次章で詳しく扱います。
オンライン45分版と、時間が合わないときの代替案
| 区間 | 対面60分 | オンライン45分 |
|---|---|---|
| 挨拶・場の話 | 0〜5分 | 0〜3分 |
| 仕事 | 5〜20分 | 3〜13分 |
| 趣味・休日・食 | 20〜45分 | 13〜30分 |
| 結婚観・将来 | 45〜55分 | 30〜38分 |
| まとめ・次の話 | 55〜60分 | 38〜45分 |
オンラインは45分推奨、一般に40〜60分という案内が多く、対面より短く設計されています(相談所各社の公開情報)。第1案は上の表どおりの進行。第2案として、相手が30分ほどで切り上げたそうな場合は無理に伸ばさず、ステップ3を短縮してステップ5に移ってください。短く終わったこと自体は、お断りの合図ではありません。逆に1時間半を超えそうなときは、こちらから「そろそろお時間ですね」と切るほうが印象は良くなります。
話題より効くのは反応|「質問攻め」を避ける一問二答と沈黙の戻し方
お断りの理由として相談所側がよく挙げるのは、「会話が弾まなかった」「価値観が合わなかった」「写真と印象が違った」といった項目です(結婚相談所各社の実務上の集計・発信で、公的統計ではありません)。注目したいのは1番目。弾まなかった原因は話題の少なさではなく、反応の薄さです。
使えるのは「一問二答」。相手の答えに対して、①共感を一言 ②自分の話を一言足してから、次の質問に進みます。
❌「休日は何を?」→「映画を観ます」→「どんな映画ですか」→「邦画です」→「好きな俳優は?」
⭕「休日は何を?」→「映画を観ます」→「いいですね、私も月に1本は観ます。最近は配信ばかりですが。映画館で観る派ですか?」
ここで、よく言われる通説に一つだけ異論を書かせてください。「会話は相手7:自分3」という配分です。聞き役に回る意識は確かに大切ですが、自分の話を1割まで削った方は、終わったあとに「いい人だったけれど、どんな人か分からなかった」と相手側から伝わってくることが珍しくありません。聞くのは6〜7割、残りは自分を見せる。判断材料を出さない人は、判断されないのです。
沈黙したあとの「戻し方」3つ
沈黙を防ぐ方法は多く語られますが、起きたあとの手当てはあまり共有されていません。黙ってしまったら、新しい話題を探さないでください。直前の話題に一言足すのが最短です。
- ①戻す「さっきのお話、もう少し伺っていいですか」
- ②認める「すみません、緊張していて。お会いする前から少し構えていました」
- ③場に逃がす「このお店、はじめて来ました。よく来られますか」
②を使えるかどうかが、実は分かれ目です。緊張を隠そうとするほど硬く見えます。なお、婚活中の女性184人を対象にしたQ.E.D.パートナーズの調査(2022年12月実施・有効184件/PR TIMESで公表)では、手応えが7割程度でも83%が「もう一度会いたい」と回答し、5割程度でも39%が再会に前向きでした。単一企業の調査なので参考値ですが、完璧に盛り上げなくても次はある、という目安にはなります。
話題の広げ方をもっと具体的に知りたい方は、お見合いの話題は3つで足りる|60分の話す順番と広げ方に例文を多く載せています。
お見合いで聞いてはいけない質問と、聞かれたときの返し方
避けたほうがよい質問は、相談所各社の案内でほぼ共通しています。
- 年収・貯蓄・資産の額(プロフィールに記載がある範囲を超えて確認しない)
- 過去の恋愛歴、元交際相手の話
- 婚活歴の詰問(「何人と会ったんですか」「なぜ決まらないんですか」)
- 容姿・体型・年齢への言及
- 勤務先名・最寄り駅など、個人が特定される情報
- 他人の悪口、愚痴、自分の自慢
- 意見が割れる重い時事の話
ここまでは多くの記事に書かれています。抜けているのは「自分が聞かれたとき」の台本です。年収、婚活歴、離婚歴、年齢。聞かれて動揺すると、答えの内容以上に表情が伝わります。
| 聞かれたこと | 返し方(受ける→短く答える→返す) |
|---|---|
| 年収は? | 「プロフィールに書いた通りで、大きく増える仕事ではありません。生活の形はご相談しながら決めたいです。◯◯さんはお仕事を続けたいお考えですか」 |
| 婚活は長いんですか | 「半年ほどです。焦らず決めたいと思っていて。◯◯さんはいつ頃から?」 |
| 離婚の理由は | 「生活の時間が合わなくなったのが大きかったです。今は同じことを繰り返さないようにしています」 |
| 答えたくないとき | 「そこは、もう少しお互いを知ってからお話しさせてください」 |
共通するのは、短く答えて相手に返すこと。言い訳を足すほど重くなります。答えたくない質問に「お互いを知ってから」と返すのは、失礼にはあたりません。
次につながる締め方|終了10分前にやること
ここが最も差が出る区間です。多くの方が、終了時間が来てから慌てて席を立ちます。
やることは3つ。①今日の感想を一言 ②次に行きたい場所を置く ③お礼。
⭕「お話しできて楽しかったです。さっき伺ったカフェ、行ってみたいなと思いました。もしご縁がありましたら、ぜひ」
結婚相談所では、仮交際に入るまで連絡先の交換ができない運用が一般的です(ルールは相談所によって異なるため、担当カウンセラーに必ず確認してください)。その場で約束できない前提だからこそ、「次に行きたい場所」を会話に置いておくことに意味があります。
つまずきやすいポイント:返事が決まっていないのに、場をおさめるために「また会いましょう」と言ってしまうこと。迷っているときは、「今日はありがとうございました。帰って整理して、担当にお返事します」で構いません。これは失礼な言い方ではなく、むしろ誠実に伝わります。
当日の実務もあわせて押さえておきましょう。費用面では、お見合い料が1回5,000〜15,000円かかる相談所(仲人型)と、無料の相談所(データマッチング型)があります。会場の飲み物代は男性が支払う慣習の相談所と、割り勘を案内する相談所の両方があり、運用が分かれます。どちらが自分の相談所の方式かは、お見合い前に担当者に確認するのが確実です。返事の期限も「翌日13時まで」と案内する相談所が多いものの、これも統一ルールではありません。期限が違う理由は、同じ時間に複数のお見合いを調整する必要があるかどうかで運用が分かれるためです。
断られたときの受け止め方と直し方は、お見合いお断り理由は3分類|交際成立44%と直す順番5ステップにまとめています。
お見合いの会話でよくある質問
Q. 結婚相談所のお見合いでは何を話すのですか?
A. 仕事、趣味・休日の過ごし方、食べ物や行ってみたい場所の3つで足ります。終盤に結婚観を軽く置く形が標準です。話題の数より、ひとつを3往復させることを優先してください。
Q. お見合いで話す順番に決まりはありますか?
A. 公式な決まりはありません。ただし、軽い話題(場・天気)→答えやすい話題(仕事)→広がる話題(趣味・休日)→価値観(結婚観)→締めの順が、負荷が低く進みます。最初に結婚観から入ると、ほぼ面接になります。
Q. 会話が続かないときはどうすればいいですか?
A. 新しい話題を探すのではなく、直前の話題に戻してください。「さっきのお話、もう少し伺っていいですか」が一番使えます。緊張していることを素直に言葉にするのも有効です。
Q. お見合いの1時間は長い?早く終わってもいいのですか?
A. 目安は1時間、長くて1時間半、オンラインは45分前後です。相手が切り上げたそうなら無理に引き延ばさないほうがよく、30〜40分で終わること自体がお断りの合図とは限りません。
Q. お見合いから仮交際に進む割合はどれくらいですか?
A. 数字は出典によって幅があります。相談所各社の自社集計では3〜4割(35%前後と紹介されることが多い)、IBJの「2025年 IBJ成婚白書」ではお見合いから交際に進む割合は全年代で約40%以上。集計対象も期間も異なるため、「おおむね3〜4割」と幅で押さえれば十分です。
要点のおさらいと、次の一歩
- 話題は3つ(仕事/趣味・休日/食べ物)で足りる。深さで用意する
- 60分は 0〜5分場の話/5〜20分仕事/20〜45分趣味・休日/45〜55分結婚観/残り5〜10分まとめ。オンラインは45分版に圧縮
- 弾まない原因は話題不足ではなく反応不足。共感一言+自分の話一言を足す「一問二答」
- 相手7:自分3を鵜呑みにしない。自分を見せない人は判断されない
- 沈黙したら新しい話題を探さず、直前の話題に戻す
- 聞かれて困る質問は「短く答えて相手に返す」。答えたくないときは「もう少し知ってから」
- 終了10分前に感想+次に行きたい場所を置く。迷っているなら「整理してお返事します」でよい
- お見合い料・支払い・返事の期限は相談所ごとに運用が違う。事前に担当者へ確認
次の一歩は、お見合いの前日にメモを3行だけ書くことです。相手のプロフィールから掘りたい2行と、自分の引き出し3つ。それだけで当日の負荷は目に見えて下がります。自分の婚活がどの段階でつまずいているのかを整理したい方は、婚活タイプ診断(10問・約3分)で現在地を確認してから、必要に応じて無料相談をご利用ください。
※免責:本記事の数値は執筆時点で公表されている調査・各社の公開情報にもとづく目安です。お見合いの所要時間、お見合い料、連絡先交換や返事のルールは相談所ごとに異なり、変更される場合があります。また会話の進め方による結果には個人差があり、成果を保証するものではありません。実際の運用は必ず所属する相談所の担当者にご確認ください。
出典
- 日本結婚相談所連盟(IBJ)「2025年 IBJ成婚白書」/同連盟会員の活動データ集計(成婚者の平均お見合い人数、お見合いから交際に進む割合)。IBJ公式サイトおよびPR TIMESでの公表資料。事業者による自社会員の集計であり公的統計ではありません
- Q.E.D.パートナーズ「お見合い・デートに関する意識調査」/婚活中の女性184人・2022年12月実施・有効回答184件/PR TIMESで公表。単一企業による小規模調査のため参考値
- 結婚相談所各社の公開情報(お見合いの所要時間の目安、オンラインお見合いの推奨時間、お見合い料の相場、返事の期限、避けるべき話題)/各社の実務上の案内であり、業界統一のルールや公的統計ではありません
- お見合いから仮交際への移行割合(3〜4割・35%前後)/結婚相談所各社の自社集計・実務上の体感値として公開されている数値
